バード基地(読み)バードキチ

デジタル大辞泉 「バード基地」の意味・読み・例文・類語

バード‐きち【バード基地】

Byrd Station南極大陸マリーバードランドにあった米国の観測基地。1957年、標高約1500メートルの氷床上に設置したが、積雪によって埋没し、1973年に閉鎖。1968年、基盤に達する2146メートルの氷床掘削を行い、過去7万年間におよぶ氷床コア採取に成功した。名称は、南極点上空の飛行に成功した米国の探検家リチャード=バードにちなむ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バード基地」の意味・わかりやすい解説

バード基地
バードきち
Byrd Station

南極大陸マリーバードランドにあるアメリカ南極探検隊の観測基地。1957年南緯79°59′,西経120°01′に建設されたが,大陸氷の表層の雪の下につくられたため,雪の重みでつぶれかかり,1962年,南緯80°01′,西経119°32′の地点に新基地ニューバードを建設。1967年に,ここで大陸氷を初めて貫通するボーリングが行なわれ,氷厚 2160mの大陸氷のサンプルが得られた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バード基地」の意味・わかりやすい解説

バード基地
ばーどきち
Byrd Station

1957年アメリカが西南極マリー・バード・ランドの中心部(南緯80度、西経120度)、標高1500メートルの氷床上に設けた観測基地。多雪のため当初の基地は埋没し、1973年に閉鎖されたが、夏季のみ航空機中継基地が雪上に開設される。1968年1月に基盤に達する2146メートルの氷床掘削を行い、多く知見を得た。

[楠 宏]

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