パーティクルボード(その他表記)particleboard

翻訳|particleboard

デジタル大辞泉 「パーティクルボード」の意味・読み・例文・類語

パーティクル‐ボード(particle board)

細かな木片や削りかすを合成樹脂で固めて熱圧成型した板。建築材のほか、テーブル板・音響用キャビネットなどにも使用チップボード削片板

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精選版 日本国語大辞典 「パーティクルボード」の意味・読み・例文・類語

パーティクル‐ボード

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] particleboard ) 木材の削片に合成樹脂接着剤を吹き付け、熱圧成板したもの。主にテーブル甲板、音響用キャビネットに使用。〔新住居入門(1963)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「パーティクルボード」の意味・わかりやすい解説

パーティクルボード
particleboard

木材小片パーティクルチップ,木材切削片,破砕片)に合成樹脂接着剤をスプレー塗付し,これを所定の形に堆積後,熱圧して成型した比重0.6~0.8の板状製品。従来,削片板,チップボードとも称されたことがあるが,現在ではパーティクルボードという名称に統一された。JISでは,パーティクルボードを,表裏面の状態,曲げ強さ,耐水性の程度,層数などによって分類している。このうち重要なのは,ボードの等級を曲げ強さで代表してランク分けする200タイプ(曲げ強さ180kgf/cm2以上),150タイプ(130~180kgf/cm2),100タイプ(80~130kgf/cm2)の分類である。用途としては家具材料が主であったが,最近では床材を中心に建築分野へも進出が著しい。しかし建築に用いるうえで最も問題になるのは,この材料が製造上の条件から合板に比べて耐水性で劣ることであろう。パーティクルボードの耐水性能は使用する接着剤の種類と大きな関連がある。JISでは,ユリア樹脂接着剤を用いるUタイプ,ユリアメラミン共縮合樹脂をおもに用いるMタイプ,おもにフェノール樹脂を用いるPタイプの3種に分類している。家具材料にはUタイプ,床下地にはMタイプ,Pタイプなどの使い分けが必要。

 パーティクルボードは1951年にヨーロッパより技術導入されて以来著しい生産量の伸びを示してきた。これは南洋材丸太の品質低下,価格高騰が合板価格の上昇を引き起こし,相対的に安価な本材料に需要が移ってきているためである。このように低質木材資源から自動化された装置によって大量生産される本材料は合板に代わる木質系板材料として発展が期待されている。最近,北アメリカにおいて細長いチップを一方向に並べた配向性パーティクルボード,チップの形状を大きくしたウェーファーボードが開発され,合板に近い強度性能があるといわれている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パーティクルボード」の意味・わかりやすい解説

パーティクルボード
ぱーてぃくるぼーど
particleboard

木材小片(パーティクルparticle)に接着剤を噴霧塗布し、熱圧成形した比重0.5~0.9の板材で、削片板、チップボード、フレークボードともよばれる。強さや収縮膨張の平面内の異方性が少なく、割れなどを生じない、合板と並ぶ厚手の代表的な木質材料。接着剤の種類で耐水性が異なり、強度などで用途も異なる。小径材、廃材の利用など資源面でも重要な役割をなしているが、ステレオのキャビネットなど、音に対する特性を生かした用途のほか、家具、建築の下地に広く使用されている。

[有馬孝

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パーティクルボード」の意味・わかりやすい解説

パーティクルボード
particle board

削片板,チップボード,乾式繊維板ともいう。再生木材の一種。木材の小片を結合材で熱圧,成形した板。割れ,そり,節がなく,材質が均一で大量生産や大面積の板の生産が可能。耐候,断熱,遮音,耐衝撃,防火にもすぐれている。品質は日本工業規格 (JIS) で定められている。原料は 70%が輸入材で大半が合板工場などの工場残材を利用,また近年は建築廃材も利用されている。断面構造により,表面,芯,裏面ともに木片の大きさが均一な単層ボードと,中心は粗く表面または裏面に向って順次緻密になっている外層ボードに2分類される。家具,建築物の内装材,音響器具材など用途は広い。

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化学辞典 第2版 「パーティクルボード」の解説

パーティクルボード
パーティクルボード
particle board

木材小片(チップ)を接着剤とともに板状に熱圧成形して製造する.熱圧には3 MPa 程度の高い圧力が使用され,接着剤としては熱硬化性のフェノール樹脂尿素樹脂が使用される,寸法安定性にすぐれているが,耐水性に難があるため,家具用,建築内装用に使用される.

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リフォーム用語集 「パーティクルボード」の解説

パーティクルボード

木材の小削片を主原料として板状に成型した建材。遮音・断熱性に優れ、加工が容易なため、プレハブ住宅などの床・壁・屋根下地や、表面加工してキャビネットやテーブルトップなどにも使用される。JIS(日本工業規格)ではホルムアルデヒドの放出量により3種類(E0、E1、E2)に分類されている。

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家とインテリアの用語がわかる辞典 「パーティクルボード」の解説

パーティクルボード【particle board】

木材の小片(パーティクル)に合成樹脂の接着剤を加え、熱と圧力をかけて板状にしたもの。強度は合板と同程度だが、製材屑(くず)など利用価値の低い資源を原料とすることができるため価格は安い。建材・家具・音響キャビネットなどに使用される。◇「チップボード」ともいう。

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農林水産関係用語集 「パーティクルボード」の解説

パーティクルボード(削片板)

木材を細かく切削し、これに接着剤を添加して熱圧した板状の製品。家具、建築等に利用。

出典 農林水産省農林水産関係用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内のパーティクルボードの言及

【改良木材】より

…合板,パーティクルボード,集成材などのように,主原料として木材を使用しているが,これを天然のまま用いるのではなく種々の処理を施して新しく製造した木質系材料の総称。最近では木質材料とも呼ばれる。…

【チップ】より

…一般に木材を小片にしたものを(木材)チップといい,パルプ,パーティクルボードファイバーボード製造の原料として用いられる。通常その大きさは,繊維方向の長さ15~25mm,厚さ4mm程度といわれている。…

※「パーティクルボード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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