パールマン(読み)ぱーるまん(英語表記)Itzhak Perlman

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パールマン」の意味・わかりやすい解説

パールマン
ぱーるまん
Itzhak Perlman
(1945― )

イスラエルバイオリン奏者。生地テル・アビブの音楽院からニューヨークジュリアード音楽学校に進み、名教師イワン・ガラミアンIvan Galamian(1903―81)、ドロシー・ディレイDorothy DeLay(1917―2002)らに師事。1964年レーベントリット国際音楽コンクール第1位。以後ポリオによる歩行不自由にもめげず、独奏活動を世界各地で活発に行う。74年(昭和49)初来日。達者な技巧と鋭敏な感受性に基づき、知情意のバランスのとれた演奏スタイルを築き上げた。映画『シンドラーのリスト』(1993年アカデミー作曲賞受賞)でのバイオリン・ソロや、映画出演など幅広い活動でも知られる。

[岩井宏之]

『中村稔著『ヴァイオリニストの系譜――ヨアヒムからクレーメルまで』(1988・音楽之友社)』『玉木正之著『音楽は嫌い、歌が好き』(1994・毎日新聞社)』『なかにし礼著、田村勝弘写真『天上の音楽・大地の歌』(2001・音楽之友社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「パールマン」の意味・わかりやすい解説

パールマン

イスラエル出身のバイオリン奏者。テルアビブ(現テルアビブ・ヤフォ)生れ。4歳でポリオを患うが下半身麻痺(まひ)のハンデを跳ね返して早熟な才能を伸ばし,10歳でオーケストラ共演。ジュリアード音楽学校で学んだのち1963年カーネギー・ホールで正式デビュー。のち米国市民権を取得。自在な技巧と明朗な音楽性で知られ,現代バイオリン界の第一人者として活躍している。レパートリー古典派ロマン派が中心。1978年に初来日。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android