六訂版 家庭医学大全科 「びまん性脳腫脹」の解説
びまん性脳腫脹(浮腫)
びまんせいのうしゅちょう(ふしゅ)
Diffuse brain swelling (edema)
(外傷)
どんな外傷か
若年者(乳幼児から中学生くらいまで)に多いとされている特殊な頭部外傷で、脳が全体的にはれて、頭蓋骨の内側の圧が高くなっている状態(
成人では脳組織の
原因は何か
頭部
症状の現れ方
最初の頭部打撲は軽く、意識障害を来すことはほとんどありません。その後、数分から多くは数時間以内に頭痛、嘔吐の頭蓋内圧亢進症状が現れ、軽度の意識障害(不穏や
成人の脳の損傷に伴う場合では、受傷直後から意識が損なわれます。
検査と診断
頭部CTで、
治療の方法
通常は経過観察だけで回復しますが、意識の障害がある場合には、薬物療法(脳圧降下薬としてグリセオールやマンニトールの点滴注射)や
脳挫傷を伴う場合は、それに対する治療が行われます。
並木 淳
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報