ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フィスク」の意味・わかりやすい解説
フィスク
Fiske, John
[没]1901.7.4. マサチューセッツ,イーストグロスター
アメリカの歴史家,哲学者。 1865年ハーバード大学法学部卒業後,ボストンで弁護士を開業。 H.スペンサーの社会進化論に刺激を受け,73~74年ヨーロッパを訪問し,ダーウィン,スペンサーらに会った。帰国後"Outline of Cosmic Philosophy" (1874) を刊行し,進化論哲学をアメリカに伝えた。 80年以降彼の関心はアメリカ合衆国史に移り進化論の立場からそれを解釈した。主著"The Critical Period of American History 1783-1789" (88) 。
フィスク
Fiske, Minnie Maddern
[没]1932.2.15. ニューヨーク,ホリス
アメリカの女優。本名 Marie Augusta Davey。アメリカのリアリズム演劇の代表的女優。 1890年 H.フィスクと結婚,彼の『ヘスター・クリュー』 (1893) ,T.ハーディの『ダーバービル家のテス』 (97) などを夫の演出によって演じた。 1901~06年マンハッタン劇場でイプセンの作品を好演,シェリダンの喜劇なども得意とした。
フィスク
Fiske, Bradley Allen
[没]1942.4.6. ニューヨーク
アメリカの軍人。 1874年に海軍兵学校を卒業。 98年のマニラ湾の戦いで活躍。電気弾薬持上げ装置,電撃飛行機など多数の発明がある。新兵器の使用など革新的な意見を発表し,保守的な海軍本部としばしば衝突,1915年に海軍少将で引退。主著『海軍兵学校生から少将まで』 From Midshipman to Rear Admiral (1919) 。
フィスク
Fiske, Harrison Grey
[没]1942.9.3. ニューヨーク
アメリカの劇場支配人,劇作家。妻の女優 M.フィスクとともに 1901~06年マンハッタン劇場を経営,イプセンをはじめ新しい戯曲を上演。戯曲『ヘスター・クリュー』 Hester Crewe (1893) がある。
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