六訂版 家庭医学大全科 「ふけ症」の解説
ふけ症(頭部粃糠疹)
ふけしょう(とうぶひこうしん)
Dandruff (Pityriasis capitis)
(皮膚の病気)
どんな病気か
粃糠様(細かい米ぬか状)の
原因は何か
男性ホルモンであるアンドロゲンの影響が指摘されています。しかし、ふけの程度と皮脂の量は必ずしも比例しません。頭部粃糠疹では
いずれにしても頭皮の新陳代謝が速まり、角層が
症状の現れ方
細かい米ぬか状の白色ないし灰色のふけが、頭皮の一部または全体にみられ、くしなどでこすると簡単にはがれ落ちます。20代がピークで、その後とくに誘因もなく、ふけの量が増えたり減ったりします。40~50代になると自然に軽快する傾向にあります。普通、かゆみはなく、あっても軽度です。明らかな炎症を伴ってくると脂漏性皮膚炎に移行します。
検査と診断
特別な検査はありませんが、
治療の方法
抗真菌薬であるケトコナゾールを含有するシャンプー(コラージュフルフル)をはじめ、真菌を抑制するジンクピリジンチオンを含有するメリットシャンプー、カロヤンなどのヘアートニックが用いられます。これらは薬局で市販されています。洗髪回数としては、毎日1回または1日おきが適当であり、洗いすぎは逆効果のことがあります。
末木 博彦
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報