ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フッガー」の意味・わかりやすい解説
フッガー
Fugger, Jacob II
[没]1525.12.30.
ドイツ,アウクスブルクの大財閥フッガー家の最盛期を現出させた人物。そのため「富裕者」 der Reicheと呼ばれた。初め聖職についたが 1478年に還俗して家業を継いだ。 87年にはハプスブルク家に対して最初の貸付けを行い,その担保としてチロルの銀と銅の鉱山を獲得。次いでハンガリーの鉱山業にも進出,鉱山業をフッガー家の富の基盤とした。さらにローマ教皇とも金融上の関係を結び,カトリック教会と深く関係した。 M.ルターの宗教改革の動機となった贖宥状販売の背後には,フッガー家があったが,神聖ローマ皇帝カルル5世選出の資金の過半を彼が調達したことは有名。
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