フライベルク(読み)ふらいべるく(英語表記)Freiberg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フライベルク」の意味・わかりやすい解説

フライベルク
Freiberg

ドイツ東部,ザクセン州の都市。ケムニッツドレスデンの中間,エルツ山地北東麓に位置する。1190年頃から銀採掘の中心地になり,13世紀初め頃に都市権を獲得した。フライベルク都市法(1296~1307)は鉱山法の基礎となった。17世紀の三十年戦争や 1806~14年のフランス軍の占領では大きな被害を受けた。15~16世紀の繁栄を物語る市庁舎や大聖堂,城などがある。銀鉱山は 20世紀半ばまでに閉山したが,中世から約 800年にわたる鉱物の採掘,選鉱精錬作業の痕跡を示す文化的景観が 2019年世界遺産の文化遺産に登録された。機械,電気機器,精密機器,磁器などが生産される。1765年創立の世界最古のフライベルク鉱山学校前身とする工科大学のほか,ラジウム,非鉄金属,燃料皮革の各研究所が立地。人口 4万4105(2003推計)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「フライベルク」の意味・わかりやすい解説

フライベルク
ふらいべるく
Freiberg

ドイツ東部、ザクセン州の都市。1949~90年は旧東ドイツに属した。エルツ山脈北麓(ほくろく)、フライベルガー・ムルデ川左岸の標高420メートルの地にある。人口4万5400(2000)。住民はほとんどプロテスタント。中世以来、銀の採掘により発展し、世界最古(1765創立)の鉱山大学、市立鉱山博物館があるほか、自然科学博物館、ドイツ皮革研究所などもある。機械、精密機械、電気、皮革、織物陶磁器の各工業が立地し、鉛、亜鉛、錫(すず)の精錬が行われている。

[佐々木博]

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