フリーウェア(読み)ふりーうぇあ(英語表記)freeware

翻訳|freeware

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フリーウェア」の意味・わかりやすい解説

フリーウェア
ふりーうぇあ
freeware

無料で提供されるソフトウェア。フリーソフトともいう。企業が宣伝のために有償ソフトウェアの簡易版として用意したものや、個人が趣味の範囲で作成したものなどがある。おもにインターネットのサイト、雑誌の付録CD-ROMやDVD-ROMなどで配布される。

 「フリー」が意味するのは無償であるという部分のみで、著作権は放棄されておらず、第三者による改変や有償での再配布を認めていない場合が多い。日本では「ベクター」や「窓の杜(もり)」といった、フリーウェアなどの紹介、ダウンロードができる専門サイトでの配布が中心となっている。

 なお、スマートフォンやタブレット用の無料アプリは、独自の審査承認を経たうえで端末メーカーの「ストア」からダウンロードする形式が一般的であり、フリーウェアとはよばれない。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フリーウェア」の意味・わかりやすい解説

フリーウェア
Freeware

著作権者によって,だれでも無償で自由に使用できるとされたソフトウェア。ネットワークで流通するほか,商業的な本,雑誌などに付属させて安価に利用できることも多い。同じような考え方のソフトウェアに,試用期間は無償だがそれ以降は比較的安い料金を支払うシェアウェア,著作権を放棄したパブリックドメイン・ソフトウェア PDSがあるが,日本では著作権に付随して放棄できない著作者人格権も認められているため PDSを認めない立場もある。多くは個人などが作成した機能を絞ったソフトウェアだが,本格的なソフトウェアの機能を制限したものをフリーウェア化して業界標準をねらう戦略のものも存在する。著作権者は通常ソフトウェアにフリーウェアであることを宣言する文書を添付する。ユニックスのフリーウェア製作・配布を進める GNUプロジェクトを推進しているリチャード・ストールマンが設立したフリーソフトウェア財団では,フリーウェアの概念を厳密化した「フリーソフトウェア」を提唱している。

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