日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルガモット」の意味・わかりやすい解説
ベルガモット
べるがもっと
bergamot
[学] Citrus bergamia Risso et Poit
ミカン科(APG分類:ミカン科)の常緑低木。イタリアで数百年前から知られ、ダイダイとレモン、あるいはライムとの雑種から由来したものと考えられ、変異に富む。葉は大きく、小鋸歯(きょし)があり、葉柄は長く、大きい翼葉がある。花は白色。果実は120~150グラムで扁円(へんえん)、倒卵、洋ナシ形があり、へそがあるものが多い。果皮は粗く、レモン色で、瓤嚢(じょうのう)(袋)数は12~13個、果肉は柔らかく、青緑黄色で酸が多く、すこし苦い。イタリアで栽培が多く、カスタグナロ、フェミネロなどの品種が知られている。
茎、葉、果皮にベルガモット油を含み、香料として重要である。また果実からはクエン酸がとれる。なお、ベルガモット油はライムにも含まれている。
[飯塚宗夫 2020年10月16日]