日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーデコロン」の意味・わかりやすい解説
オーデコロン
おーでころん
eau de Cologne フランス語
狭義には一つの古典的化粧水の名称。17世紀ごろイタリアで生まれた薬用水「アクア・ミラビリス」(不思議の水)が、プロイセンの都ケルンに渡り「ケルニッシュワッサー」(ケルンの水)として改良完成し、18世紀後半フランスに紹介され、その名もオー・ド・コローニュ、またはオードコロンとよばれ有名になり、全ヨーロッパに広まった。古典的オーデコロンは、シソ科とミカン科の葉、花、果皮からとった精油を秘伝の処方によって調合し、ぶどう酒からの酒精を使ってつくられる。また最近では、香水のラストノートを抑えトップノートに、シトラス(レモン、ライムなどの柑橘(かんきつ)類)やグリーン調のさわやかな香りを加えた香料含有量3~5%の、使いやすく、また使い道の広いフレグランス製品の一種を「オーデコロン」とよんでいる。
[梅田達也]