ホフマイスター(読み)ほふまいすたー(英語表記)Wilhelm Friedrich Benedikt Hofmeister

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホフマイスター」の意味・わかりやすい解説

ホフマイスター
ほふまいすたー
Wilhelm Friedrich Benedikt Hofmeister
(1824―1877)

ドイツの植物学者。ライプツィヒの楽器商・楽譜出版業者の子として生まれる。正規の大学教育は受けなかったが、植物好きの父の影響とシュライデンの著作に刺激されて、家業のかたわら独学で植物学の研究を続けた。1848年、細胞分裂の際に核が消失して糸状の構造(染色体)が現れ、のち2個の核が形成されることを初めて示した。また著書『顕花植物の胚(はい)の発生』(1849)のなかで、植物胚は胚嚢(はいのう)内に存在する1個の細胞がもととなって形成されることを示して学界の注目を浴びた。主著『高等隠花植物の発芽発育結実と球果類の種子形成との比較研究』(1851)は、コケ類、シダ類種子植物世代交代の事実を明らかにしたものである。ハイデルベルク大学(1863)、チュービンゲン大学(1872)の教授を歴任したが、その際も、家業は継続した。

[檜木田辰彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホフマイスター」の意味・わかりやすい解説

ホフマイスター
Hoffmeister, Franz Anton

[生]1754.5.12. ローテンブルク
[没]1812.2.9. ウィーン
ドイツの作曲家,楽譜出版業者。ライプチヒで音楽出版にたずさわったのち,1807年ウィーンで出版社を興し,ベートーベン,モーツァルト,ハイドンらの作品を出版した。9曲のオペラをはじめ多数器楽曲を作曲したが,特にフルートの作品が有名。

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