ボップ(読み)ぼっぷ(英語表記)Franz Bopp

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボップ」の意味・わかりやすい解説

ボップ
Bopp, Franz

[生]1791.9.14. マインツ
[没]1867.10.23. ベルリン
ドイツの言語学者。ベルリン大学の東洋文学・一般文献学教授 (1821~67) 。初めパリでサンスクリット語を研究し,1816年に『ギリシア語ラテン語ペルシア語・ゲルマン語と比較したサンスクリット語の活用体系について』 Über das Conjugationssystem der Sanskritsprache in Vergleichungmit jenen der griechischen,lateinischen,persischen und germanischen Sprachenを出版してインド=ヨーロッパ語族の親縁関係を確立した。 R.ラスクとともに,しばしば比較言語学の祖と呼ばれる。ほかに『サンスクリット語・アベスタ語・ギリシア語・ラテン語・リトアニア語古代スラブ語ゴート語・ドイツ語の比較文法』 Vergleichende Grammatik des Sanskrit,Zend,Griechischen,Lateinischen,Litauischen,Altslawischen,Gothischen und Deutschen (1833~52) がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボップ」の意味・わかりやすい解説

ボップ
ぼっぷ
Franz Bopp
(1791―1867)

ドイツの言語学者。パリおよびロンドンでサンスクリット語を修め、1821年以降ベルリン大学教授。その初著『サンスクリット語の動詞活用組織とギリシア語、ラテン語、ペルシア語およびゲルマン語のそれとの比較について』(1816)によって印欧語比較文法の創始者と仰がれる。その主著『サンスクリット語、ゼンド語、アルメニア語、ギリシア語、ラテン語、リトアニア語、古スラブ語、ゴート語およびドイツ語の比較文法』3巻(1833~1852)はその後改訂を重ね、英・仏訳も出された。

[松本克己 2018年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android