人間機械系と訳される。ある目的を達成するための,人と人が操作する機械や装置などによって構成されるシステムをいう。人間工学においては,人間と機械との組合せ,すなわちマン・マシンシステムが重要な地位を占める。マン・マシンシステムにおいては,人間と機械が共存し,協調して仕事をすることになるが,その際,それぞれの特徴を生かした役割分担と,相互の情報交換における整合性が問題になる。人間と機械との特徴の比較を表に示す。
マン・マシンシステムにおける人間と機械とのかかわり合いを図に示す。人間の感覚・情報処理・動作の生理学的あるいは心理学的特性に合わせて,機械の側の表示器,操作具,応答特性などを設計していかなければならない。これらの整合性の良さは,けっきょくのところ人間の作業行動や作業負担を通して評価されることになる。人間の特性は,機械と違ってその内部要因から著しく影響を受けることを特徴とする。内部要因としては,適性,訓練,覚醒レベル(意識レベル),疲労ならびに日周性変動が挙げられる。人間と機械との結合方式には直列方式と並列方式がある。直列方式はシステムのループに手動の要素を含むもので,人間と機械が互いにその機能を制約しないように,また誤りを抑制し合うように,適切な役割分担が要求される。並列方式は自動化システムで採用されているもので,人間の役割は監視,管理と異常事態の処理になる。
→安全性
執筆者:渡辺 瞭
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
「人間=機械系」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…ウィーナーはそれをホメオスタシスをもった自動制御システムを軸にして行おうとした。それによって動物と機械との共通な側面を取り出そうとしたことは,人間をモデルとする機械の開発と,機械をモデルとする生物体の研究を促したほか,人間と機械の有機的な結合システム(マン・マシンシステム)の研究の契機となった。これは現在,システム工学やロボットの理論として展開している。…
※「マンマシンシステム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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