マーカービーコン(読み)まーかーびーこん(英語表記)marker beacon

日本大百科全書(ニッポニカ) 「マーカービーコン」の意味・わかりやすい解説

マーカービーコン
まーかーびーこん
marker beacon

75メガヘルツのVHF電波を用いて、航空路あるいは計器進入経路を飛行中の航空機に対し、特定地点の上空を通過したことを音声および視覚信号で知らせる無線施設。航空機がこれを受信すると計器盤上にマーカービーコン表示灯が点灯するとともに音の信号を発するようになっている。これらのマーカーは、通常航路上に設置された無線施設と組み合わせ、あるいはILSの一部として使用される。マーカービーコンは、ファンマーカー(FM)、低出力ファンマーカー(LFM)、Zマーカーの三つの等級に分けられる。ファンマーカーは計器進入区域内にILSと併置され、Zマーカーは航空路上の特定点を示すために設置される。日本では低出力ファンマーカーがILSのアウターマーカーミドルマーカーインナーマーカーとして利用されている。Zマーカーは出力5ワットで、計器飛行中の航空機に航空路上の特定点を示すものである。ファンマーカーには出力が100ワットと5ワットの2種類あり、前者は航空路に設置され、後者は計器進入区域内にILSと併置されている。

[青木享起・仲村宸一郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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