ミュアー(その他表記)Edwin Muir

改訂新版 世界大百科事典 「ミュアー」の意味・わかりやすい解説

ミュアー
Edwin Muir
生没年:1887-1959

イギリスの詩人批評家スコットランド北端の沖のオークニー島の農家に生まれ,グラスゴーに移り,法律事務所で働きながら,ニーチェを耽読した。ニーチェ風の箴言集《われら現代人》(1918)が処女出版。1919年結婚とともに雑誌《新時代》編集に従事,その後ドイツ,オーストリアなどを転々としつつ,雑誌《フリーマン》に評論を寄稿した。これらを集めた評論集《緯度》(1924)につづいて,《推移》(1926),よく知られた《小説の構造》(1928),《スコットとスコットランド》(1936)などの評論を発表。処女詩集《最初の詩》(1925)のあと,《時間の主題による変奏》(1934),《旅と場所》(1937),《迷路》(1949),《全詩集》(1959)がある。《マリオネット》(1927),《あわれなトム》(1932)などの小説も残した。地味ながら,内面的な作風特色がある。F.カフカ,G.ハウプトマン,H.ブロッホなど,現代ドイツ文学の英訳でも貢献。
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百科事典マイペディア 「ミュアー」の意味・わかりやすい解説

ミュアー

英国の詩人,批評家。北海のオークニー島の貧農に生まれ,早くから生活のために苦労した。《小説の構造》(1928年)などの評論を発表,35歳ごろから詩作を始め,代表作は《迷路》(1949年)。ほかに《自伝》,夫人共同カフカやH.ブロッホなど現代ドイツ文学の翻訳がある。

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