日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムカシエビ」の意味・わかりやすい解説 ムカシエビむかしえび / 昔蝦bathynellaceans 節足動物門甲殻綱ムカシエビ目に属する水生動物の総称。すべて小形種で、体長2ミリメートル以下。井戸水や洞穴、河川の伏流水など地下水中にすみ、白色で半透明。紫外線に当たると速やかに分解する。体は細長い円筒形で、目は完全に退化している。頭部のほか8胸節、6腹節からなるが、甲をもたず、付属肢がすべて裸出している。世界で約70種ほど知られているにすぎないが、日本産はムカシエビ属Bathynellaとオナガムカシエビ属Parabathynellaのほか、固有のカワリムカシエビ属Allobathynellaに属する20種である。[武田正倫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例