ムーセイオン(読み)むーせいおん(英語表記)Mouseion ギリシア語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ムーセイオン」の意味・わかりやすい解説

ムーセイオン
むーせいおん
Mouseion ギリシア語

古代ギリシアの学府で、プトレマイオス朝エジプトアレクサンドリアの学術研究所(前3世紀の初めの創立)がもっとも著名。ミュージアムmuseum(博物館)の語源。本来はギリシア神話に出てくる知的活動をつかさどるムーサ(英語のミューズ)女神たち、またはその霊感を受けた学芸に関連した土地をさす。プラトンアカデメイアアリストテレスのリケイオン以来、学園内に女神たちの聖所があったことから、アレクサンドリアでは教育・研究機関の名称となった。ここは、ヘレニズム世界の学術研究の中心地として幾多の俊英を輩出し、ローマ時代にも繁栄した。

[豊田和二]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android