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やつし

世界大百科事典 第2版の解説

やつし

動詞〈やつす〉の連用形の名詞化したことば。〈やつす〉の原義は,見すぼらしい様にする,姿を変えることで,そこから,省略する,めかす,身を落とすなどの義を派生した。この〈やつす〉行為もしくは状態に与えられた最古のイメージは,たとえば,〈青草を結束ひて,笠蓑として,宿を衆神に乞ふ〉(《日本書紀》)素戔嗚(すさのお)尊の姿であろう。折口信夫は,〈笠を頂き簑を纏(まと)ふ事が,人格を離れて神格に入る手段であったと見るべき痕跡がある〉(《国文学の発生・第三稿》)と説き,蓑笠に姿を変えて人界を訪れるまれびとや,漂泊する神,神人の存在を指摘している。

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世界大百科事典内のやつしの言及

【歌舞伎】より

…狂言構成のほとんどがお家騒動の筋であった。大名家の若殿がお家騒動の犠牲となって国を追放され,みすぼらしい町人の姿で昔なじんだ遊女のもとへ訪ねてくるといった場面が仕組まれ,ここで主人公は〈やつし〉の芸を見せた。これが上方の和事の典型的な場面であった。…

※「やつし」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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