性根（読み）ショウネ

デジタル大辞泉

しょう‐ね〔シヤウ‐〕【性根】

１ その人の根本の心構え。心の持ち方。根性こんじょう。こころね。「性根を据えてかかる」「性根の腐ったやつ」「性根を入れかえる」
２ 確かな心。正気。
「暫し―も付かざりしが」〈浄・松風村雨〉
３ 物事のかなめとなるところ。本質。
「ばからしきほどあどけなきが、恋の―といふべきか」〈人・梅児誉美・初〉
４ 情人。また、情事。
「大方外にいい―ができたんべい」〈洒・田舎談義〉
[類語]根性・心根・気心

しょう‐こん〔シヤウ‐〕【性根】

一つのことを最後までなしとげる気力。根気。根性。「性根が尽きる」

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

しょう‐ねシャウ‥【性根】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 心の持ち方。心構え。根性。「性根がすわっている」
   1. [初出の実例]「このせぬひまは何とて面白きぞと見る所、是は、油断なく心をつなぐしゃうね也」(出典：花鏡（1424）万能綰一心事)
3. ② たしかな心。正気。
   1. [初出の実例]「心は猛く思へ共、しゃうね次第に乱れ、馬より真逆様に落ちにけり」(出典：曾我物語（南北朝頃）一)
4. ③ 物事の肝心かなめの所。本質。また、土台。性根所。
   1. [初出の実例]「音曲とは能のしゃうね也」(出典：申楽談儀（1430）音曲の事)
   2. 「男はいくぢもなく、金をつかって気を能(よく)し、ばからしきほどあどけなきが、恋の生根(シャウネ)といふべきか」(出典：人情本・春色梅児誉美（1832‐33）初)
5. ④ 恋愛関係にある相手の異性。情人。また、情事。
   1. [初出の実例]「ナント女性、身供がせうねに成ってくれないか」(出典：浄瑠璃・倭仮名在原系図（1752）四)
6. ⑤ 品物、小切手、手形などでなく貨幣のままのもの。現生(げんなま)。現金。
   1. [初出の実例]「晒五疋でからが高の知れた事、同じ手間なら、お性根(シャウネ)でおこせばよいがの」(出典：浮世草子・傾城禁短気（1711）二)

しょう‐こんシャウ‥【性根】

1. 〘 名詞 〙 一つの事を長くやり続ける根気。根性。
   1. [初出の実例]「性根(シャウコン)衆童に勝る」(出典：私聚百因縁集（1257）八)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【性根】せいこん

本性。

字通「性」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」