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変装 へんそう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

変装
へんそう

容姿,服装などを別人のように変えること。日本では古くは変身といい,『古事記』日本武尊が女装した伝説や,戦国時代には忍者,隠密などが変装して諸国を探索した史実がある。明治以降は主として犯罪捜査の手段として,探偵官 (刑事) が人相,言語,動作を変えて身分を気づかれないようにした。

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デジタル大辞泉の解説

へん‐そう〔‐サウ〕【変装】

[名](スル)別人にみせかけるために、風貌(ふうぼう)や服装などを変えること。また、その変えた姿。「かつらとサングラスで変装する」

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世界大百科事典 第2版の解説

へんそう【変装】

さまざまな目的のために衣服,化粧,髪形等の〈装い〉を変えることをいう。
[〈変装〉という言葉]
 日本語の語彙には,〈変身〉〈変相〉という言葉は古くからあったが,この〈変装〉という言葉は,近代以降に作られた新しい言葉であり,近代西洋語(フランス語déguisement,travestissement,英語disguiseなど)の翻訳語として用いられ始めたものと考えられる。そして,その後に定着した典型的な用法としては,たとえば〈探偵の変装〉〈警官の変装〉といったように,正体を隠すための便宜的なそれを指すというニュアンスがかなり強い。

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大辞林 第三版の解説

へんそう【変装】

( 名 ) スル
顔や服装を変えて別人のように装うこと。また、その姿。 「老人に-する」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

変装
へんそう

自己を隠蔽(いんぺい)するために、意図的に装い(姿や服装)を変えることであるが、その過程を緻密(ちみつ)に考察すると、変装は人間存在の本質に根ざす複雑な営為であることがわかる。
 われわれはふだん、「他者」の織り成す関係の束のなかで規定される「人格(ペルソナ)」を自己のアイデンティティとして自明視しており、素顔さえも一つの「仮面(ペルソナ)」にほかならないことに注意を払わない。変装を遂げるためには、こうした無意識の前提を意識化する必要がある。すなわち、「自己」を成立させる無意識的な存在の基盤へと降り立ち、装いのもつ象徴性(社会的地位や役割などを表徴する機能)を操ることによって、「自己」から「他者」への変換がなされるのである。この特殊な営為を、ある特定な目的のために意図的に行う場合(探偵、忍者など)に変装とよび、儀礼化した場合(カーニバル、仮装舞踏会など)に仮装とよんでいるが、両者の区別は同一現象を異なった側面からとらえた場合に生まれるものと考えることもできる。変装に関して日本では、倭建命(やまとたけるのみこと)の女装の記述がすでに記紀にみられる。また、その独自な性格ゆえに、人間の深淵(しんえん)に光を当てる表現効果として、変装はたびたび芸術作品のなかに登場してきた。たとえば、歌舞伎(かぶき)にはしばしば変装を扱ったものがあり、同じ俳優が次々に別の役に早変わりして踊る変化物(へんげもの)などの名称が与えられている。[土佐昌樹]

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世界大百科事典内の変装の言及

【覆面】より

…また,漁師,猟師,鑪師(たたらし)などの職業に従事する者も,作業上の必要から覆面をした。しかし,こうした実用的な目的以外にも,覆面は変身や変装の呪具として信仰的な意味も有していた。変装手段として笠,頭巾,ふろしき,手ぬぐい,仮面などを用いての覆面は,おしろいや灰墨を塗る化粧も含めて,物忌(ものいみ)の状態にあることのしるしであり,また異界との交通や復活再生し新たな人格を獲得する際にも必要なものであった。…

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