ヨードチンキ(読み)よーどちんき(英語表記)Jodtinktur ドイツ語

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヨードチンキ」の意味・わかりやすい解説

ヨードチンキ
よーどちんき
Jodtinktur ドイツ語
iodine tincture 英語

殺菌消毒剤で、ヨウ素60グラム、ヨウ化カリウム40グラム、70V/V%(容量百分率)エタノール適量を加えて全量1000ミリリットルとして製する。暗赤褐色の液で、特異なにおいをもつ。殺菌作用と局所刺激作用がある。手術野の消毒に用いられるが、一般の創傷面の消毒には本品を70V/V%エタノールで2倍に希釈した希ヨードチンキが用いられる。マーキュロクロム液とは沈殿を生ずるので、併用してはならない。なお、ヨードチンキは鎮吐剤として1回2~4滴を滴剤として内用したり、コップ1杯の水に2~4滴加えてうがい薬とすることがある。

[幸保文治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨードチンキ」の意味・わかりやすい解説

ヨードチンキ
strong iodine tincture

ヨウ素とヨウ素カリとを適量の稀アルコールに溶かしたチンキ剤一つサリチル酸ホウ酸を少量入れてあるものもある。足のまめなどの手近な治療薬のほか,消毒用として用いられる。

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