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[資源探査]
資源衛星は人工衛星から光の波長ごとにいろいろな写真画像をとり,それを物質の出す光の波長の分布(スペクトル)の特性と比較することによって地表の状態を知ることができる原理を利用している。資源衛星は他の実用衛星に比べるとややおくれて,アメリカでは1972年にアーツを,続いて75年2号をランドサットという名称で打ち上げ,得られた画像のデータは各国に設けられた地上局で受信して,その地元での利用に供されている。農業の作柄,森林の状態などの監視,地質学・水理学・海洋学のデータ収集,地図の作成など幅広い重要な分野にわたって利用されているが,他国の上空から情報を得ることの合法性といった点で問題を残しており,放送衛星の放送対象とともに宇宙法の争点の一つとなっている。…
…いずれにせよ探査ではこれらの現象を調べるセンサーが必要で,目的によりこれを搭載する人工衛星,航空機,車,船舶などが使われる。地球を調べるためアメリカで打ち上げられた探査衛星ランドサットのシリーズは可視,近赤外の帯域の電磁波を電子的に観測したが,有人衛星では通常のカメラも用いられた。同じくアメリカの火星探査バイキング計画では無人で作動する土壌分析装置からの分析結果が地球に送られた。…
…航空機に磁力計を積みこんで磁力探査を行うこともある。さらに広い範囲を一望できて地質構造や地質系統の予察に貢献できるという点では,ランドサット(LANDSAT)をあげねばなるまい。ランドサットはリモートセンシングの技術を応用した地球観測衛星で,地上約900kmの宇宙から,連続的に185km×185kmの範囲を一望し,その画像データを地上局に送信する。…
… 一方,陸域観測用衛星では分解能が生命で,緻密(ちみつ)な地表観測が要求される。NASAによる陸域衛星であるランドサット(LANDSAT)計画は1972年の1号打上げにより開始された。用いられたセンサーMSSは4バンド(0.4~1.1μmを4分割),地表分解能80mで,その映像は約900kmの超高度からとは思えないほど鮮明であった。…
※「ランドサット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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