リボングラス(読み)りぼんぐらす(英語表記)ribbon-grass

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リボングラス」の意味・わかりやすい解説

リボングラス
りぼんぐらす
ribbon-grass
[学] Arrhenatherum elatius Mart. et Koch. var. tuberosum Halac f. variegatum hort.

イネ科の多年草根茎白色数珠(じゅず)状に連なり、チョロギ(シソ科の多年草)によく似る。葉は披針(ひしん)形で、長さ15~30センチメートル、幅約1センチメートル、白色縞(しま)の覆輪斑(ふ)がある。7月ころ、葉上に花茎を出し、分岐して円錐(えんすい)花序をつくる。開花後に葉は一時枯れ、盛夏には見劣りするが、9月ころにふたたび美しい新葉が出る。ヨーロッパ原産で、日本には大正初期に渡来した。花壇の引き立て役として、縁どりに植栽される。日当りのよい所でよく育ち、土質は選ばない。4月と9月に根茎を株分けするが、夏の休眠期でもよい。なお、野生するクサヨシの変種チグサPhalaris arundinacea L. var. picta L.もリボングラスとよばれる。

[猪股正夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リボングラス」の意味・わかりやすい解説

リボングラス
Arrhenatherum elatius var. bulbosum; ribbon grass

イネ科の多年草で,観賞用に栽培される。リボンソウ,リボンザサなどともいう。ヨーロッパ原産の牧草で,日本でも牧草として栽培されるオオカニツリの園芸変種で,葉に白い縦縞が入り,母種とは異なり,地下にチョロギの塊茎のような形をしたじゅず状の根茎があって,これで繁殖する。このためチョロギガヤ和名もある。通常,葉を刈込むので穂を見ることはまれである。

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