リューネブルガーハイデ(読み)りゅーねぶるがーはいで(その他表記)Lüneburger Heide

デジタル大辞泉 「リューネブルガーハイデ」の意味・読み・例文・類語

リューネブルガー‐ハイデ(Lüneburger Heide)

ドイツ北部、ニーダーザクセン州北東部、エルベ川ウェーザー川アラー川に囲まれた荒地氷河堆積物砂地湿地エリカの群生地が広がり、一部牧羊農業が行われている。1921年に自然保護地域に指定された。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リューネブルガーハイデ」の意味・わかりやすい解説

リューネブルガー・ハイデ
りゅーねぶるがーはいで
Lüneburger Heide

ドイツ北部、エルベ川とウェーザー川支流アラー川との間にある広大なハイデ。ハイデとは更新世(洪積世)の氷河堆積(たいせき)物によって形成された砂質土壌の荒れ野のことで、植生に乏しく、ハイデ草などの草や低木がみられるだけで、かつては粗放的な牧羊業や養蜂(ようほう)業が行われるにすぎなかった。しかし19世紀以降、開拓や植林が進み、耕地化した所では砂地によく育つジャガイモライムギを中心とする農業が営まれている。いまでは、かつてのハイデ景観は、ウィルゼダー・ベルクという標高169メートルの丘陵を中心とする自然保護区域に残っているだけであり、ここには多くのハイキング客が訪れる。

[浮田典良]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リューネブルガーハイデ」の意味・わかりやすい解説

リューネブルガーハイデ
Lüneburger Heide

ドイツ北西部,ニーダーザクセン州,ハノーバー北方,アラー川とエルベ川の間にある氷期の堆積物でおおわれた荒地帯。石英の多い砂質土壌のため大部分ヒース灌木におおわれ,おもにヒツジが放牧されていたが,近年は耕地化や植林が進んだ。北部にはカシ,カバ,ブナ,南部にはモミカラマツなどの森林が広がる。特産物はジャガイモ,クランベリー,蜂蜜など。「巨人の墓」と俗称される巨石文化時代の遺跡の多いことで知られる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android