ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ルキウス1世」の意味・わかりやすい解説
ルキウス1世
ルキウスいっせい
Lucius I
[没]254.3.5.
第22代教皇(在位 253~254)。聖人。教皇コルネリウス(在位 251~253)の死後,253年6月に教皇に選出された。ローマ皇帝ガルス(在位 251~253)によりチビタベッキアへ追放されたが,ガルスの後継者ウァレリアヌス(在位 253~260)にローマ帰還を許された。カルタゴの司教キュプリアヌスによると,ローマ皇帝デキウス(在位 249~251)の迫害を恐れて背教した者に対して,先代のコルネリウスがとった寛容な政策を引き継ぎ,対立教皇のノウァチアヌス(在位 251)ら,背教者の復帰を認めない強硬派を非難した。デンマークではコペンハーゲンの守護聖人としてあがめられている。ローマ皇帝ウァレリアヌスによる迫害で殉教したかは確認されていない。祝日は 3月4日。
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