ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガルス」の意味・わかりやすい解説
ガルス
Gallus, Gaius Vibius Trebonianus
[没]253. インテラムナ
ローマ皇帝 (在位 251~253) 。エトルリア貴族の末裔。デキウス帝に仕え,その死後即位。ゴート人と和したが,253年ゴート人が再び来襲すると,モエシアのローマ軍は司令官アエミリアヌスを皇帝に推戴した。ガルスは上部ライン軍の司令官ウァレリアヌスに救援を求めたが,間に合わず殺された。
ガルス
Gallus, Jacobus
[没]1591.7.18. プラハ
オーストリアの作曲家。本名 Jacob Hándl。オーストリア宮廷歌手から,1579年オルミュッツの司教に仕えた後,85年プラハ聖ヨハネ大聖堂合唱長。ベネチア様式の作曲家で,色彩的な作曲技法にすぐれていた。4声のモテト『見よ,正者のいかに死せるかを』はヘンデルの『葬送アンセム』に転用されている。ミサ 16曲のほか,モテトなど教会音楽を多数作曲。
ガルス
Gallus, Gaius Cornelius
[没]前26
ローマのエレゲイア詩人,政治家。ラテン語エレゲイア詩の創始者といわれ,ウェルギリウス,チブルス,プロペルチウス,オウィディウスらに多大の影響を与え,大詩人と仰がれた。アウグスツス帝のもとで初代エジプト総督に任じられたが,帝の不興をこうむり召還され,自殺した。多くの作品のうち,わずか1詩行が残っている。
ガルス
Gallus, Aelius
ガルス
Gallus, Gaius Asinius
[没]後33
古代ローマの政治家。前8年執政官 (コンスル ) に就任。2年後アシア総督。チベリウス帝を怒らせ,30年 71歳で逮捕され,3年間入獄後,餓死した。
ガルス
Gallus, Aulus Didius
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