レバント貿易(読み)レバントぼうえき(英語表記)Levant trade

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レバント貿易」の意味・わかりやすい解説

レバント貿易
レバントぼうえき
Levant trade

東方貿易とも呼ばれる。 11世紀以来のいわゆる「商業の復活」からヨーロッパとレバント地方との間で行われた貿易。小アジアの東地中海沿岸に運ばれた香料織物奢侈品などアジアの物産を,主として北イタリアの都市 (特にベネチア) 商人が銀 (おもに南ドイツ産) ,毛織物などと交換してヨーロッパに伝えた。この遠隔地商業によってイタリア商人巨利を得たが,15世紀に入りオスマン・トルコがレバント地方に進出,15世紀末から 16世紀にインド航路開拓により直接貿易が発展した。またイギリス商人の毛織物貿易への参入などもあって,ベネチアの独占は終り,東西貿易におけるレバント貿易比重も後退した。

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