日本大百科全書(ニッポニカ) 「ローズグラス」の意味・わかりやすい解説
ローズグラス
ろーずぐらす
Rhodes grass
[学] Chloris gayana Kunth
イネ科の多年草。アフリカ南部原産。草丈は60~150センチメートルで、夏にメヒシバに似た穂状花序をつける。地下茎でも繁殖する。真夏の高温に強く、やせ地でもよく生育するので、アメリカ、東南アジア、オーストラリアなどで牧草として栽培される。日本へも1958年(昭和33)にアメリカから導入され、関東地方以南の暖地の夏型牧草として利用されている。5月に種を播(ま)き、7~10月の間に4、5回刈り取ることができる。生草で10アール当り6~10トンの収量があり、乾草にしても品質がよい。関東地方以北では越冬することができず、一般に温帯では一年草として栽培されている。
[星川清親]