土壌反応pH8.5以上の強いアルカリ性を呈する土壌,または交換容量(土壌が吸着しうる交換性イオンの合量)の15%以上を交換性ナトリウムで占める土壌をいう。大陸温帯の年間降雨量が600mm以下の乾燥気候下の塩類集積した低地によくみられる土壌で,日本には分布しない。土壌表面に析出した塩類はナトリウムの炭酸塩,重炭酸塩から構成されていることが多く,植物の生育はきわめて悪い。そのため,作物栽培を行うには土壌改良が必要で,セッコウ(硫酸カルシウム)資材を施用し,交換性ナトリウムをカルシウムで置換する方法がよくとられる。アメリカ・ネバダ州での実験(1962)では,1エーカー当り18tのセッコウ資材を施用することにより,牧草の収穫量が0.05tから1.02tまで増加したという報告がある。アルカリ可溶の黒色腐植酸が土壌表面に集積すると黒色を呈し,黒色アルカリ土壌black alkali soilまたはソロネッツsolonets土壌と呼ばれ,ときにはこれを指すこともある。白色の塩類土壌も通称白色アルカリ土壌white alkali soilまたはソロンチャクsolonchakと呼ばれてはいるが,pH7.0~8.0の弱アルカリ性を示す土壌が多く,白色アルカリ土壌のすべてがアルカリ土壌の範疇(はんちゆう)に入るわけではない。
執筆者:松本 聰
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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