アルカリ土壌(読み)アルカリドジョウ(その他表記)alkali soil

デジタル大辞泉 「アルカリ土壌」の意味・読み・例文・類語

アルカリ‐どじょう〔‐ドジヤウ〕【アルカリ土壌】

塩類を多量に含み、アルカリ性反応を示す土壌。主として乾燥地帯分布アルカリ土

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精選版 日本国語大辞典 「アルカリ土壌」の意味・読み・例文・類語

アルカリ‐どじょう‥ドジャウ【アルカリ土壌】

  1. 〘 名詞 〙 ナトリウムマグネシウムカルシウムなどを含み、アルカリ性を示す土壌。アルカリ性が強くなると、一般の作物は育たない。日本での分布は少ない。⇔酸性土壌

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改訂新版 世界大百科事典 「アルカリ土壌」の意味・わかりやすい解説

アルカリ土壌 (アルカリどじょう)
alkali soil

土壌反応pH8.5以上の強いアルカリ性を呈する土壌,または交換容量(土壌が吸着しうる交換性イオンの合量)の15%以上を交換性ナトリウムで占める土壌をいう。大陸温帯の年間降雨量が600mm以下の乾燥気候下の塩類集積した低地によくみられる土壌で,日本には分布しない。土壌表面に析出した塩類はナトリウムの炭酸塩,重炭酸塩から構成されていることが多く植物生育はきわめて悪い。そのため,作物栽培を行うには土壌改良が必要で,セッコウ(硫酸カルシウム資材を施用し,交換性ナトリウムをカルシウムで置換する方法がよくとられる。アメリカ・ネバダ州での実験(1962)では,1エーカー当り18tのセッコウ資材を施用することにより,牧草の収穫量が0.05tから1.02tまで増加したという報告がある。アルカリ可溶の黒色腐植酸が土壌表面に集積すると黒色を呈し,黒色アルカリ土壌black alkali soilまたはソロネッツsolonets土壌と呼ばれ,ときにはこれを指すこともある。白色塩類土壌も通称白色アルカリ土壌white alkali soilまたはソロンチャクsolonchakと呼ばれてはいるが,pH7.0~8.0の弱アルカリ性を示す土壌が多く,白色アルカリ土壌のすべてがアルカリ土壌の範疇はんちゆう)に入るわけではない。
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百科事典マイペディア 「アルカリ土壌」の意味・わかりやすい解説

アルカリ土壌【アルカリどじょう】

ナトリウムに富む強アルカリ性(pH8.5以上)の土壌。大陸温帯の乾燥気候下の塩類集積した低地に多く発達し,土壌型名はソロネッツ土下層粘土,腐植が集積し暗色で緻密(ちみつ),かわくと収縮して特徴的な柱状構造を示す。多くの植物は生育できない。土壌改良には多量の灌漑(かんがい)により脱塩化させる。日本には分布しない。

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岩石学辞典 「アルカリ土壌」の解説

アルカリ土壌

アルカリ性土壌(alkali soil)と同義に用いられるが,pHが8.5以上の強アルカリ性を示すか,または交換性ナトリウムを交換容量の15%以上含む土壌,あるいは大部分の作物の生育が阻害されるような多量のナトリウムを含む土壌をアルカリ土壌と呼ぶことがある[木村ほか : 1973].

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