ワオキツネザル(読み)わおきつねざる(英語表記)ring-tailed lemur

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワオキツネザル」の意味・わかりやすい解説

ワオキツネザル
わおきつねざる
ring-tailed lemur
[学] Lemur catta

哺乳(ほにゅう)綱霊長目キツネザル科の動物。マダガスカル島の西部南部乾燥林と疎開林に分布する原猿である。頭胴長45センチメートル前後で、尾はそれよりすこし長い。体毛は背面が灰色で腹部は白く、尾に黒と白を交互に積み重ねたような輪模様がある。前肢腋下(えきか)に皮脂腺(ひしせん)をもち、これでマーキング行動を行う。比較的樹木の少ない環境にもすみ、キツネザルのなかでは地上性と昼行性の傾向がもっとも強い。

[上原重男]


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小学館の図鑑NEO[新版]動物 「ワオキツネザル」の解説

ワオキツネザル
学名:Lemur catta

種名 / ワオキツネザル
科名 / キツネザル科
解説 / 数頭から20数頭の集団をつくって、主に地上にいます。朝と夕方に活動し、昼間は木かげで休みます。
体長 / 31~48cm/尾長45~64cm
体重 / 2.5~2.8kg
食物 / 果実、葉など
分布 / マダガスカル島南西部の乾燥した林や川辺林
絶滅危惧種 / ☆

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ワオキツネザル」の意味・わかりやすい解説

ワオキツネザル
Lemur catta; ring-tailed lemur

霊長目キツネザル科。原猿と呼ばれる原始的なサルの仲間で,口先が長くキツネを思わせる。体長 40cm内外で,尾長は体長より長い。尾に黒と白の環状縞模様があるのでその名がある。毛は密に生え,背面灰褐色で腹面は淡色。眼は金色。 15頭内外の小群で岩石地の地上で生活し,夜間岩穴やほらなどで休む。性質は温和でペットとして飼育されている。マダガスカル島南部に分布する。

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