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アカシジミ Japonica lutea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アカシジミ
Japonica lutea

鱗翅目シジミチョウ科のチョウ。前翅長 18mm内外。後翅には細長い尾状突起がある。翅表は橙褐色で前翅端は黒色。裏面は濃色で,前翅に2条,後翅に1条の褐色横帯があり,それぞれが白色の細条で縁どられる。外縁には赤褐色の眼状紋が並ぶ。年1回,暖地では5~6月,寒冷地では7~8月に出現し,早朝と夕方樹上を舞う。幼虫はクヌギ,コナラなどブナ科植物をおもな食草とする。北海道,本州,四国,九州に産し,中国西部から北部,朝鮮,アムール,チベット,台湾などに分布する。近縁のウラナミアカシジミ J. saepestriataは本種に似るが,前後翅とも裏面に多数の黒色横帯がある。幼虫の食草はクヌギ,アベマキなど。成虫は6~7月に出現する。北海道西南部,本州,四国に産し,国外ではウスリー,中国北部,朝鮮に分布する。チョウセンアカシジミ Coreana raphaelisは,翅表は橙色で外縁が黒く縁どられるが,雄は雌よりも黒色部が広く,地方によっては後翅は全面黒褐色になる。裏面は赤褐色斑が外縁の内側に並ぶ。幼虫の食草はトネリコ,ヤチダモなどで,成虫は6月下旬~7月に出現する。東北地方 (山形,岩手) に局地的に産し,国外ではアムール,ウスリー,中国北部,朝鮮に分布する。

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百科事典マイペディアの解説

アカシジミ

鱗翅(りんし)目シジミチョウ科の1種。開張40mm内外で,だいだい褐色。幼虫はナラ,クヌギ類の葉を食べ,成虫は年1回,6月ごろ発生,卵で越冬する。分布は日本全土(離島を除く),朝鮮,シベリア東部,中国大陸西部,台湾。

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世界大百科事典 第2版の解説

アカシジミ【Japonica lutea】

鱗翅目シジミチョウ科の昆虫(イラスト)。翅の地色が広く橙色をしていることからこの名がある。開張3.3~4.5cm。中国西部から台湾,アムール地方,朝鮮半島を経て日本にかけて分布する。日本では北海道から九州にかけて見られる。落葉広葉樹林に生息し,本州中部では平地から海抜2000mの高地帯にかけて広い垂直分布を示す。年1回発生し,成虫は暖地では5月下旬ころから,寒地では7月中旬ころから羽化し,それぞれ約1ヵ月間にわたって活動する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アカシジミ
あかしじみ / 赤小灰蝶
[学]Japonica lutea

昆虫綱鱗翅(りんし)目シジミチョウ科に属するチョウ。北海道から九州にわたって分布するが、四国、九州では少ない。既知分布の南限は南九州の霧島山である。日本以外では朝鮮半島、中国東北部、チベット、台湾の山地に産する。はねの開張は35~40ミリメートル程度。はねの地色は橙(だいだい)色、表面では前ばねの表面の外縁前半に黒縁があり、後ろばねには細長い尾状突起がある。年1回発生し、暖地では5~6月、寒冷地では7~8月に発生する。幼虫はブナ科植物のコナラ、ミズナラ、アベマキ、クヌギ、アラカシなどの新芽や若葉を食べる。卵の状態で越冬する。成虫は昼間は葉上に静止し、驚かさなければほとんど飛ばないが、日没前の5~7時ごろは活発に飛び回る。本種の近縁種にはウラナミアカシジミがある。[白水 隆]

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