大学事典 「アクティブ・ラーニング」の解説
アクティブ・ラーニング
講義を聴くだけの受動的学習では学習効果が上がらないことが指摘されて久しい。受動的学習に対する概念が能動学習(アクティブ・ラーニング)である。学生が授業に積極的に参加する方略すべてを含む。たとえば,グループ学習による議論や発表,チュートリアル,問題解決型学習(Problem Based Learning: PBL),ディベートなどである。図書館やLMS(ラーニング・マネジメント・システム),OCW(オープンコースウェア)が整備された現在,大学の講義の意義が深く問われている。単なるテキストの紹介は,学生にとって有益ではないのではないかという疑念である。アクティブ・ラーニングは,それに対する答えの一つである。最近はこの考え方をさらに進めた「Significant Learning(意義ある学習)」が推奨されている。かつての講義形式はテキスト講読を講義中に行い,それを使った課題解決を宿題で行っていたが,それを逆転させる方略の反転学習(Flipped Learning)である。
著者: 細川敏幸
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報