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アシカ アシカOtariidae; sea lion; fur seal

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アシカ
アシカ
Otariidae; sea lion; fur seal

食肉目鰭脚亜目アシカ科の水生哺乳類の総称。トドカリフォルニアアシカキタオットセイなど7属 14種ほどから成る。性的二形が著しく,雌は雄より小型。雄は成熟すると頭部に盛上がりができる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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百科事典マイペディアの解説

アシカ

カリフォルニアアシカのことを指すことが多い。食肉目アシカ科の海生哺乳(ほにゅう)類。雄は体長2.2m,雌は1.6mほど。おもに北太平洋アメリカ沿岸とガラパゴス諸島,かつては日本でも亜種のニホンアシカが千島・サハリン伊豆諸島にかけ広く分布していた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アシカ
あしか / 海驢
sea lion

広義には哺乳(ほにゅう)綱鰭脚(ききゃく)目アシカ科の海産動物の総称で、狭義にはその1種をさす。アシカ科Otariidaeには、太平洋北部に生息するオットセイとトド、南アメリカ中部と南部の沿岸に生息するオタリア、オーストラリア南部にすむオーストラリアアシカNeophoca cinerea、ニュージーランド南部にすむニュージーランドアシカPhocarctos hookeri、南半球の中緯度と高緯度海域、ガラパゴス諸島とカリフォルニア沿岸に分布する8種のミナミオットセイArctocephalus spp.が含まれる。体はすべて紡錘形で、四肢はひれ状で長く、尾はきわめて短い。小耳介がある点や後肢を前方へ曲げることができることなど、水中生活への適応度はアザラシ科より低い。オットセイ類は綿毛(下毛)が密で、18世紀以来毛皮として利用されている。
 狭義での種名のアシカZalophus californianusには三つの亜種がある。カリフォルニアからメキシコ中部の沿岸に生息するカリフォルニアアシカZ. c. californianusがもっとも多く、6万~8万頭とされている。体はトドより小さく、雄は体長2.2メートル、体重400キログラム、雌は1.7メートル、100キログラム程度に成長する。体色は黄褐色ないし茶色で、体毛には綿毛がない。雄の成獣の頭骨には矢状稜(しじょうりょう)という薄板状の骨隆起が発達する。そのため外観も頭頂が大きくこぶ状に盛り上がり、他のアシカ科動物との明瞭(めいりょう)な識別(鑑別)点となる。沿岸性の動物で各種の魚類や頭足類を食べるが、とくにイカ類を好む。遊泳速度の最高記録は時速35キロメートル、潜水深度の最高記録は73メートルである。岩礁海岸や砂浜で一夫多妻のハレムをつくって繁殖する。ハレムの面積は約130平方メートル、雌の数は平均16頭である。ハレムを率いる雄は常時甲高くよく響く声で鳴いている。5~6月に出産し、6~7月に交尾する。1産1子で、性比は1対1。新生子は体長0.7メートル、体重8キログラム程度である。雄は繁殖後北方へ回遊し、カナダ南部に達する。ガラパゴス諸島にはガラパゴスアシカZ. c. wollebaekiが2万~3万頭生息する。前亜種より小さく、頭骨にも若干違いがあり、回遊しない。第三の亜種ニホンアシカZ. c. japonicusはすでに絶滅したもようである。島根県の竹島では繁殖していたが乱獲されて壊滅した。なおアシカは水族館でなじみの動物であるが、アメリカでは輸出を禁止し、保護している。[伊藤徹魯]

民俗

かつてアシカは日本でも広くみられ、海獺(うみうそ)、海禿(うみかぶろ)などとよばれて親しまれていた。群れをなして海辺で休むので、よく眠るたとえにされ、またそのときかならず1頭が見張り番にたつところから「アシカの番」という語も生まれた。古来、狩猟の対象となり、『延喜式(えんぎしき)』には陸奥(むつ)国、出羽(でわ)国に「葦鹿(あしか)の皮」を産したとある。皮は馬具などに用いられた。各地に残るアシカ島は当時の生息地で、千葉県銚子(ちょうし)沖の海鹿島や和歌山県由良(ゆら)沖の葦鹿島が有名であった。
 狩猟、漁労民族では、トドはクマと対をなす海獣の雄とされ、アイヌは、一般にクマをさしてカムイ(神)とよぶが、樺太(からふと)(サハリン)東海岸ではアザラシ、西海岸ではトドをさす。アイヌの伝説では、国造りの神が火をおこして木くずからクマを、火打石からトドをつくったが、仲が悪く、競争に負けたトドは海へ移ったという。また、世界一強いと思っていた1頭の大きなトドが、山の王であるクマを知って戦いを挑むが、食いちぎられてしまい、その肉片から無数のトドが生まれたという伝えもある。アメリカ北西岸に住むインディアンには、狩猟をする人がクマを追って天上へ、アシカ類(おそらくトド)を尋ねてその地下の国を訪問するという話が残っている。[小島瓔

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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