皮下脂肪(読み)ひかしぼう(英語表記)subcutaneous fat

  • ひかしぼう ‥シバウ
  • ひかしぼう〔シバウ〕
  • 皮下脂肪 subcutaneous fat

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

哺乳類の体表のすぐ下に発達した脂肪層。体毛の発達した動物では量が少いが,体毛の比較的少い動物や水生哺乳類にはよく発達している。ヒトで最も発達しているのは成人女性で,全身的に大量の沈着がみられ,女性の体形特徴づけている。これに次ぐのは思春期以前の男女で,成人男性でも量的には少いが全身に必ず存在する。皮下脂肪の機能の第1は断熱性で,体温保持に役立つ。第2は摂取栄養分のうちの余剰分を脂肪の形でたくわえておき,必要に応じてエネルギー源とすることである。そのため,運動や生理機能の変化に応じて増減がみられるが,それはまず顔に現れ,次いで四肢が影響を受け,体幹部 (胸腹部) は比較的変動が少いといわれている。

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百科事典マイペディアの解説

皮下脂肪組織。皮膚の真皮の下に続く皮下組織は,まばらな結合組織であるが,一般に多量の脂肪細胞を含むのでこの名がある。養分の貯蔵,体温の保有,外力に対するクッションの役目をする。その厚さは部位により,個体によりまた人種的に差があるが,女性では一般に男性よりもよく発達している。
→関連項目脂肪吸引手術

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世界大百科事典 第2版の解説

皮膚は,真皮の下に皮下組織と呼ばれるゆるやかな結合組織層があるために,深部の骨や筋肉の表面に対してかなりの可動性を示すことが多いが,この皮下組織内に脂肪細胞の集団が存在するとき,これを皮下脂肪と称する。すなわち,皮下脂肪は結合組織の変形物であり,脂肪を細胞体内に蓄えた脂肪細胞を細胞成分として数多く有するような結合組織であるといえる。ちなみに真皮や骨,筋膜は膠原(こうげん)繊維の非常に多いタイプの結合組織である。

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大辞林 第三版の解説

皮下組織中に蓄積された脂肪細胞の集合体。鳥類・哺乳類にみられ、部位や個体の栄養状態などにより量が著しく異なる。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 皮下に含まれる脂肪組織。鳥類・哺乳類の皮下組織に見られる。
※鏡子の家(1959)〈三島由紀夫〉二「皮下脂肪が思ふさま沈着して、脇腹に肉のたるみをゑがいて」

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