アニス(英語表記)anise

翻訳|anise

栄養・生化学辞典の解説

アニス

 [Pimpinella anisum].南欧原産のセリ目セリ科ミツバグサ属の一年草.実はアニシードとよばれ,油をとるほか,果梗を砕いて香辛料とする.リキュールの香料にも用いる.⇒アブサン

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食の医学館の解説

アニス

古代エジプトでは利尿剤や胃腸薬に使われていたスパイス。
 リキュールの素材としてもポピュラーです。
 アニスには消化促進、健胃、駆風(くふう)(腸管内にたまったガスの排除)、鎮痛、去痰(きょたん)といった作用があります。
 具体的症状としては、消化不良腹部膨満胃弱胃けいれん、生理痛、ぜんそく気管支炎などに有効です。
 ただ、妊娠中の女性は、調味料として使うレベルを超えて、多量に摂取するのは避けてください。
○食品としての使い方
 アニスは甘い香りに富むうえ、にがみや辛みがないので、ケーキやクッキーなどの焼き菓子によく使われます。
 また、香りのやわらかな葉は、サラダや料理の香り付けに使うといいでしょう。

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世界大百科事典 第2版の解説

アニス【anise】

種子をアニス実(じつ)aniseedと呼び,古くから香辛料として有名なセリ科の一年草(イラスト)。ギリシアからエジプト,オリエント地域が原産で,ギリシア時代にはおもに薬草として使われた。日本には明治初期に渡来し,今も少量だが栽培されている。根ぎわから出る葉はやや丸みのある三角形で,縁に切り込みが多く,長い柄がある。夏に茎が伸び高さが50cmほどになり,先が枝分れをして白色の小花を多数つける。茎の上部の葉はミツバ形となる。

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大辞林 第三版の解説

アニス【anise】

セリ科の一年草。中近東地方原産。高さ約60センチメートル。種子を薬用・香味料とするため、栽培される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アニス
あにす
anise
[学]Pimpinella anisum L.

セリ科の一年草。原産地はギリシアからエジプト、オリエントにかけての地域。日本には明治初期に渡来し、いまも少量だが栽培されている。根生葉はやや丸みのある三角形で縁に切れ込みが多く、葉柄は長い。夏に茎が高さ50センチメートルほどに伸び、茎につく葉はミツバ形となる。茎の上部で枝分れをして、白色の小花を多数つける。果実は卵形でやや扁平(へんぺい)、長さ5ミリメートルほどで、褐色地に白い縦筋が入る。種子(果実)がアニシードaniseedである。[星川清親]

利用

古代ギリシア時代から薬草として知られ、漢方では果実は健胃、駆風(くふう)(腸内ガスの排出)、去痰(きょたん)、催乳の薬とされる。
 香辛料としては、小さな果実を脱穀したアニシードを使っている。アニシードはクッキーやケーキ、キャンディー、パンやソーセージなどの香味づけに使われ、各種のスープにも用いられる。アニシードやその精油(アニスオイル)はアルコール飲料、たとえばアニゼットなどのリキュール、トルコの蒸留酒ラキ(ラク)などの香りづけにも使われる。葉もよい香りがあり、スープやサラダ、ハーブ・ティーなどに用いられる。アニス特有の芳香と甘味の主成分はアネトールで、アニシードにもっとも多く含まれる。[河野友美・山口米子・齋藤 浩]

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