アニス油(読み)あにすゆ(英語表記)anis oil

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アニス油」の意味・わかりやすい解説

アニス油
あにすゆ
anis oil

精油の一つ。アニシード油aniseed oilともいう。エジプト、近東地方原産のセリ科植物の熟した果実水蒸気蒸留すると収油率1.5~6%で得られる。これは淡黄色シロップ状で、甘い特有の香気を有し、15℃以下で固化し、主成分としてアネトール(80~90%)を含有している。せっけんおよびポマードの付香に用い、とくにリキュールの調香料および医薬としての用途が大きい。

[佐藤菊正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アニス油」の意味・わかりやすい解説

アニス油
アニスゆ
aniseed oil

植物性天然香料の一つ。菓子洋酒,医薬,歯磨きなどに使われる。セリ科植物のアニス Pimpinella anisumの実を水蒸気蒸留して得る。無色または黄白色で,特有の芳香と強い甘味をもつ。芳香成分の主要なものはアネトール (50~90%) 。なお,アネトールを主要成分とするものとしては,ほかフェンネル油などがある。

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