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アヌビス Anubis

翻訳|Anubis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アヌビス
Anubis

古代エジプトの神。ピラミッド諸文書では,レーの4番目の子とされるが,後代になるとオシリスネフテュス (セトの妻) の子とされる。彼岸の世界への門を開き,死者をオシリスの裁きの間に導く役目をもつ。それゆえ,ギリシア,ローマ時代には,冥府に死者を導くヘルメスと同一視され,ヘルマヌビスの名を与えられた。オシリスがセトに殺害されたときに,その身体に布を巻いてミイラにしたため,以後,葬儀を司るようになった。黒いジャッカルあるいは犬の頭を載せた黒っぽい皮膚の男として表わされる。ジャッカルや犬は,アヌビスの聖獣。

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百科事典マイペディアの解説

アヌビス

古代エジプトの冥界神。ジャッカルまたは犬の姿で表される。オシリスの最古のミイラを造ったところからミイラ造り,ひいては医学の神ともされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

アヌビス【Anubis】

古代エジプトのジャッカルまたは犬の神。オシリスがアビドスに王国を確立してより,そのネクロポリスの神として〈冥界の支配者〉の称号を得た。ピラミッド文書ではホルスの目と結びつけられ,冥界で死者をオシリスまで導くことが彼の務めとされた。イシスとネフテュスの造った包帯で死せるオシリスをミイラとし,かつラーの命によりオシリスを蘇生せしめたことから〈ミイラ造りの家の主〉ともいわれた。《死者の書》ではオシリスの法廷で死者の心臓を計量し,葬儀に際して墓の入口で死者のミイラを受け取る姿が描かれ,151章ではミイラの横たわる棺架のわきに立ち,保護するしぐさで手を差しのべ,〈我はオシリスを保護せんために来たれり〉と言ったさまが描かれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アヌビス
あぬびす
Anubis

古代エジプトで金狼犬あるいはこの首をもつ人体で表される神で、一般に死者の神、あるいは墓地の神とみなされる。神話ではオシリスとネフティスの子で、オシリスをのみ込んだといわれている。『死者の書』ではイプ・ウワト(道を開く者)とよばれ、死者をオシリスの前に導くものとみなされる。また、紀元前1200年ごろ(第19王朝末期)に書かれた『二人兄弟』の物語では兄の名がアヌビス(原語でアヌプ)であり、神を表す記号がつけられているので、この物語は本来、地方神である弟バタとアヌビス神の争いを主題とするものであったかもしれない。[矢島文夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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