アノーソクレース(読み)あのーそくれーす(その他表記)anorthoclase

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アノーソクレース」の意味・わかりやすい解説

アノーソクレース
あのーそくれーす
anorthoclase

アルカリ長石の一種。結晶は短柱状ないし粒状のことが多く、正方あるいは斜方の外観を有する鉱物。アルカリ流紋岩、粗面岩、フォノライトなどの斑晶(はんしょう)として産するほか、まれにサニディナイト相に属する高温低圧条件下の生成になる変成岩(火山岩の捕獲岩など)中に産することがある。アノーソクレースのうち、青白い彩光を発するものは月長石(ムーンストーン)といわれ、日本では長野県大町市木崎湖畔付近に分布する石英斑岩の斑晶として産するものが有名である。名称は、二方向の劈開(へきかい)が互いに直交しないという意味のギリシア語に由来する。

[松原 聰]



アノーソクレース(データノート)
あのーそくれーすでーたのーと

アノーソクレース
 英名    anorthoclase
 化学式   (Na,K)AlSi3O8
 少量成分  Ca
 結晶系   単斜
 硬度    6~6.5
 比重    2.6
 色     白
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    二方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

最新 地学事典 「アノーソクレース」の解説

アノーソクレース

anorthoclase

KAlSi3O8- NaAlSi3O8- CaAl2Si2O8系高温型構造系列(Al-Si無秩序配列)のうちNaAlSi3O8成分に富み,Ca成分がない場合ではNaAlSi3O8成分63 mol%以上のアルカリ長石(Deer et al.,2001)。三斜晶系。流紋岩中などではKAlSi3O8成分に富むサニディンが産するのに対し,アルカリ火山岩中などではCaAl2Si2O8成分をかなり(5mol%前後)含むものが多い。多くはクリプトパーサイトに離溶。きわめて細かい2組の集片双晶の組合せから,クロスニコル下では明暗の縞が交錯し,もやもやと見える場合がある。壁開{001}顕著,{010}良好,硬度6,比重2.56~2.6。二軸性負,2Vx 42〜54。屈折率α1.523,β1.528,γ1.529,光軸面(010)。

執筆者:

参照項目:サニディン
参照項目:アルカリ長石

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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