アブシンベル神殿(読み)アブシンベルシンデン

デジタル大辞泉 「アブシンベル神殿」の意味・読み・例文・類語

アブシンベル‐しんでん【アブシンベル神殿】

Abu Simbel Templesエジプト南部、ナイル川上流、ヌビアアブシンベルにある古代エジプトの岩窟がんくつ神殿遺跡新王国第19王朝のラムセス2世により建造され、アブシンベル大神殿と、アブシンベル小神殿ネフェルタリ神殿)とがある。アスワンハイダム建設時の1960年代、水没を避けるため遺跡全体が西寄りの丘に移築された。1979年「アブシンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群」の一部として、世界遺産(文化遺産)に登録された。

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精選版 日本国語大辞典 「アブシンベル神殿」の意味・読み・例文・類語

アブシンベル‐しんでん【アブシンベル神殿】

  1. ( アブシンベルはAbu-Simbel ) ナイル川中流西岸、ヌビアのアブシンベルにある古代エジプトの岩窟(がんくつ)神殿遺跡。アスワン‐ハイ‐ダムの建設に伴い、遺跡全体が西寄りの丘に移転された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アブシンベル神殿」の意味・わかりやすい解説

アブシンベル神殿
アブシンベルしんでん
Abū Simbel

古代エジプトの岩窟神殿。エジプトのアブシンベルにあり,ラムセス2世 (在位前 1304~1237) の造営でハトル女神をまつる。大小二つの神殿からなり,大神殿は正面高さ 32m,幅 38m,奥行 63m。入口に高さ 22mの4体のラムセス2世像がある。アスワン・ハイダムの建設で神殿の下部湖底に沈むのを避けるため,国連教育科学文化機関 UNESCOが世界に呼びかけエジプト政府と協力して,1963年から4年間を費やし,360万ドルの工費で,いままでより 60m高い山上に移築した。 1979年フィラエ遺跡にいたるヌビア遺跡群とともに,世界遺産の文化遺産に登録。

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世界遺産情報 「アブシンベル神殿」の解説

アブシンベル神殿

紀元前1300年頃にラムセス2世が自身の為の大神殿と王妃の為の小神殿の二つを作らせました。ラムセス2世の4体の巨像が並ぶのは圧巻です。朝日の向きを計算して建てられたといわれています。この神殿はアスワン・ハイ・ダムの建設に伴い、湖に水没することに決まりましたが、ユネスコが立ち上がり、国際的なキャンペーンや世界各国の資金と技術を集めて救済した遺跡です。これが「世界遺産」を誕生させる発端になったという、記念すべき遺跡です。エジプト最南端の見所です。

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