アブド・アルカーディル(読み)アブドアルカーディル

山川 世界史小辞典 改訂新版 「アブド・アルカーディル」の解説

アブド・アルカーディル
‘Abd al-Qādir

1807~83

フランスアルジェリア占領に対する反乱指導者。アルジェリア民族運動の父。マスカラ近郊の小村ゲトナにカーディリー教団シャイフの子として生まれる。1832年から諸部族を率いてフランス軍に対してジハードを展開したが,47年降伏した。48年からフランスで虜囚の身となり,52年ナポレオン3世によって釈放された。トルコブルサで3年間過ごしたのち,ダマスクスに移り,同地で83年没した。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

百科事典マイペディア 「アブド・アルカーディル」の意味・わかりやすい解説

アブド・アルカーディル

アブデル・カーデルとも。アルジェリアの反仏運動指導者。フランスによる植民地化が進む中,1832年アミール(信徒の長)に選ばれると,以降諸部族を統合して反仏戦を遂行。1837年タフナ条約を結んでアルジェリアの3分の2を回復したが,結局1847年敗れてフランスに拘禁される。1852年ナポレオン3世に釈放され,以後ブルサ,ダマスカス著述従事
→関連項目トルココーヒー

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android