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アラビアゴム gum arabic

翻訳|gum arabic

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アラビアゴム
gum arabic

北アフリカ原産のマメ科アカシア属のアラビアゴムノキ Acacia senegalの樹液からとるゴム状樹脂。またこの樹脂を出す植物を単にこの名で呼ぶこともある。木は高さ 10m足らずの低木状で,2回羽状の複葉をつけ,葉のつけ根に鋭いとげをもつ。花は白色で,径 1cmほどの球状に密集してつく。樹脂の採取は 12月から4月頃にかけて行う。主要な栽培,生産はセネガルを中心にアフリカ西部で行われ,現在でも重要な輸出品となっている。成分となっている糖およびその誘導体は,アラビノース,ガラクトース,グルクロン酸など。こはく色ないし褐色の固形樹脂状のものとして産する。接着とか液体に粘りを与えるのに用いられ,インキや医薬の粘滑剤,乳化補助剤,糊,捺染染料の混合剤など具体的用途は広い。なお,同属の近縁種 A. laetaA. sieberianaA. seyalなどからも同様の樹脂がとれるが品質は劣るという。

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百科事典マイペディアの解説

アラビアゴム

アカシア属の植物の分泌物が固化したもの。著名なものはアラビアゴムノキから採取したもの。産地はアフリカであるが,アラビアを経て地中海方面に輸出されていたのでこの名がある。現在,スーダンを主産地としオベイド,カッサラで取引され,ポート・スーダンから積み出されている。主成分はアラビン(C12H2(/0)O1(/0))(/n)で,無色もしくは微黄色の塊状物で水に可溶。医薬(錠剤等)の粘結剤,接着剤,糊料,捺染(なっせん)用,製紙用,顔料とあわせて水彩画絵具などに利用。
→関連項目ゴム接着剤

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世界大百科事典 第2版の解説

アラビアゴム【gum arabic】

植物起源の代表的な親水性粘質物で,狭義には,北東アフリカに生えるアカシア属樹木の分泌物をいう。著名なものは,ナイル地方の常緑小高木アラビアゴムノキAcacia senegalよりとれる。樹皮の傷口から自然に流れ出たもののほか,雨季終了後に人為的に傷つけてとったものもある。分泌物はゴムという名ではあるが,弾性ゴムとは全く違うものからできている。弾性ゴムが石油同様,炭素と水素からなる炭化水素であるのに対し,アラビアゴムは酸素も含む多糖である。

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大辞林 第三版の解説

アラビアゴム

アラビアゴムノキの幹から採った樹液。水に溶ける。錠剤の結合剤や接着剤の原料、また食品の乳化剤とする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アラビアゴム
あらびあごむ
gum arabic

アフリカ産のマメ科アカシア属の植物アラビアゴムノキ(学名はAcacia senegal)、またはその同属植物の幹に傷をつけて採取した樹液を日照で乾燥した天然樹脂のこと。アラビアガムともいわれ、かつてアラビア半島を経由して輸出されたのでこの名がある。無色ないし淡黄色のガラス状樹脂である。主成分はアラビン酸とよばれる複雑な多糖であり、L-アラビノース、D-ガラクトース、L-ラムノースおよびD-グルクロン酸からなる。通常、カルシウム、マグネシウムおよびカリウム塩として存在し、加水分解酵素および酸化酵素が含まれている。用途は、水彩絵の具の展色剤(バインダー)、医療用の粘滑剤、錠剤の結合剤、乳化剤、糊(のり)および接着剤、ガムシロップなどである。かつてその水溶液はアラビア糊とよばれて用いられた。現在市販されているアラビックヤマト糊は、ポリビニルアルコール水溶液が主成分である。[福田和吉]

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世界大百科事典内のアラビアゴムの言及

【アカシア】より

… アカシア属でソウシジュのように高木になる種は,材木として植林され,その早い生長が注目されている。樹皮からタンニンが採取される種も多く,モリシマアカシア,アラビアゴムモドキA.arabica Willd.(アフリカ原産)や,薬用にする阿仙薬が採取されるアセンヤクノキA.catechu Willd.(インド原産)などが有名である。しかし,アカシア属の最も重要な産出物は,アラビアゴムと称される樹脂であろう。…

【ゴム】より

…(1)ガムgumといわれる無定形物質。この代表的なものがアラビアゴムgum arabicおよびトラガントゴムgum traganth(トラガカントゴムgum tragacanth)である。主成分は種々の多糖類がさまざまな割合で結合した高分子物質で,水に入れるとコロイド溶液となるか,著しく膨潤し粘りけを示す。…

※「アラビアゴム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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