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アンジェイエフスキ Andrzejewski, Jerzy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アンジェイエフスキ
Andrzejewski, Jerzy

[生]1909.8.19. ワルシャワ
[没]1983.4.20. ワルシャワ
ポーランドの作家。『避けられぬ道』 Drogi nieuniknione (1936) ,『心の秩序』 Ład serca (38) で作家としての地位を確立,カトリックの立場で人生の意味と価値を問うた。第2次世界大戦中の抵抗運動を経て戦後共産主義の立場に立ったが,スターリン体制への批判から自由主義へ移行。地下運動中に執筆した短編集『夜』 Noc (45) は戦争文学の代表作となり,続いて『灰とダイヤモンド』 Popiół i diament (48) で圧倒的な読者をもった。以後は風刺,歴史小説に多くのすぐれた作品を書き,さらにグロテスクな手法へと転進している。ほかに主著『金色の狐』 Złoty lis (53) ,『天国の門』 Bramy raju (60) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アンジェイエフスキ
あんじぇいえふすき
Jerzy Andrzejewski
(1909―1983)

ポーランドの小説家。ワルシャワ大学でポーランド文学を専攻、1932年に短編『うそつき』でカトリック作家としてデビュー、『心の秩序』(1938)で1939年に文学アカデミーの新人賞を受けた。ナチス占領中の地下文化活動を通して共産主義者となり、以後、作品は現代のモラルと政治がテーマとなった。戦争終了後、戦争文学の代表作となった『夜』(1945)を発表、『灰とダイヤモンド』(1948)で最初に戦争直後の国内のモラルと政治の混乱が引き起こす悲劇を描いて成功し、作家としての地位を不動のものとした。スターリン体制を経験し、自由主義者となり、公然と体制批判を行い話題となった。1976年につくられた反体制組織「社会自衛委員会」に主要メンバーとして参加。最後の長編『どろどろ』(1982)で自らの精神の遍歴を知識人の苦悩として描き注目を集める。国会議員も経験。おもな作品に短編集『金色のキツネ』(1955)、長編『闇(やみ)は大地をおおう』(1957)、『天国の門』(1960)、『とびはねて丘を行く』(1963)などがある。[山田正明]
『川上洸訳『灰とダイヤモンド』(旺文社文庫)』

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