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アンドレス Andres, Stefan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

アンドレス
Andres, Stefan

[生]1906.6.26. トリール,ブライトウィース
[没]1970.6.29. ローマ
ドイツの小説家,詩人。初め牧師を志して修道院付属学校に入ったが,大学では文学を学んだ。イタリア,エジプト,アドリア海など各地を旅行し,1937年から 49年まではイタリアに住み,一時帰国したのち再びイタリアに定住。 20年代末から創作を始めたが,42年に発表した中編『楽園に死す』 Wir sind Utopiaはスペイン内乱におけるさまざまな人間の生き方を追求して大きな反響を呼び,屈指の傑作といわれた。長編3部作『大洪水』 Die Sintflut (1949~59) はナチス時代を風刺的に描いた,キリスト教的色彩の強い作品で,彼の長編小説の面での力量を示した。詩集には『ある子供のための鎮魂曲』 Requiem für ein Kind (48) などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アンドレス
あんどれす
Stefan Andres
(1906―1970)

ドイツのカトリック作家。トリール近郊の農村に生まれる。司祭を志して修道院学校に学び、転じてケルン大学などで神学、美術史、ドイツ文学などを研究した。ドグマと真理探究心と人間愛の葛藤(かっとう)がテーマの『エル・グレコ大審問官を描く』(1936)や、スペイン内戦を舞台に背教僧の特異な回心を描く『楽園に死す』(1942)で名声を得、ファシズム、第二次世界大戦、経済の奇跡の時代の諸相を象徴的に叙述する三部作『大洪水』Die Sintflut(1949~1959)のほか、長編十数編、短編五十数編があり、戯曲、ラジオドラマ、詩集もある。豊かな構想力、多彩な人間描写、的確な状況把握、大胆な神学的解釈を特徴とするが、根底には、故郷の、また長年居住したイタリアの民衆に共通する、伝統に根ざした素朴な宗教心がある。『旧約聖書』に題材を求めた作品もいくつかあり、その代表作は『聖書物語』(1965)である。[人見 宏]
『増田和宣訳『聖書物語』(1971・春秋社)』

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