人見(読み)ヒトミ

デジタル大辞泉 「人見」の意味・読み・例文・類語

ひと‐み【人見】

芝居舞台などで、裏から客席が見えるように幕の縫い目などに作ったすきま。
他人の見る感じ。ひとめ。よそめ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「人見」の意味・読み・例文・類語

ひと‐み【人見】

〘名〙
① 人を見ること。人を検分すること。「人見女」
② 他人の見方。よその人の見る目。ひとめ。よそめ。
政談(1727頃)三「人見・人聞を構はぬ心に非れば」
③ 芝居の舞台で幕の縫目などに裏から客席が見えるように設けたすきま。
浮世草子・好色五人女(1686)一「幕の人見より目をはなさず」
町屋前面にはめこむ横戸。蔀(しとみ)
夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第二部「居宅は人見(ヒトミ)をおろし」

ひと‐みせ【人見】

〘名〙 他人に見せつけるために、うわべのみえをはること。また、そのみえ。表面上の体裁
地蔵菩薩霊験記(16C後)八「人見世(ヒトミセ)の空本願に渡世を仕損じ」

ひと‐みえ【人見】

〘名〙 人に見えるところ。人まえ。見てくれ。ひとみ
源氏(1001‐14頃)藤裏葉「下の心ばへををしからず癖ありて、人みえ憎きところつき給へる人なり」

ひとみ【人見】

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