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イラガ Cnidocampa flavescens; oriental moth

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

イラガ
Cnidocampa flavescens; oriental moth

鱗翅目イラガ科のガ。前翅長 12~15mm。翅は比較的短く,丸みを帯び,体は太い。触角は雌雄ともに糸状。全体黄色で,前翅は外半部が褐色を帯び,翅端で相接する細い2横線がある。幼虫は毒針をもち,皮膚に触れると非常に痛い。食草はカキ,ウメ,リンゴ,ナシなど。は卵形,きわめて堅牢で,灰色の地に褐色斑がある。北海道,本州,四国,九州,朝鮮,台湾,アムール,ウスリー,中国に分布する。なおイラガ科 Limacodidaeの種はいずれも体が太く,翅は広いが短くて丸みを帯び,全体が厚く鱗粉におおわれる。幼虫が毒針を含む肉状突起をもち,刺されると痛いのも共通している。日本産は 17種で,アカイラガ Phrixolepia sericea,ナシイラガ Narosoidens flavidorsalis,クロシタアオイラガ Parasa sinicaなどが各地に普通にみられる。

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百科事典マイペディアの解説

イラガ

鱗翅(りんし)目イラガ科のガの1種。小さなガで開張33mm内外,幼虫はイラムシといい,カキ,サクラその他の広葉樹の葉を好む。多くの毒針をもった肉角が各節の両側にあり,刺されると非常に痛い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イラガ
いらが / 刺蛾
slug-caterpillar moths

昆虫綱鱗翅(りんし)目イラガ科Limacodidaeの総称。ほとんど世界中に分布する小形のガ類で、日本には27種産する。幼虫はやや平たいナメクジ型で、肉質突起をもち、毒針のあるものが多い。各種の樹木に寄生する。繭は堅固で卵形または西洋ナシ形。和名イラガMonema flavescensは、日本全土に普通に分布し、はねの開張30~35ミリメートル。前ばねの基半は黄色で、外半は赤褐色。幼虫はイラムシともよばれ、カキ、ナシ、ウメ、サクラ、ヤナギなど多くの植物に寄生する。繭は小鳥の卵のような形をし、白地に太い黒帯があり、俗にスズメノショウベンタゴとよばれている。越冬中の前蛹(ぜんよう)は、繭ごと釣りの餌(えさ)として利用され、タマムシという名で市販されている。成虫は、暖地では1年に1回、寒地では2回発生し、よく灯火に飛来する。日本のほか朝鮮半島、中国、シベリア南東部にも分布する。[井上 寛]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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