インテリゲンチャ(英語表記)intelligentsiya

デジタル大辞泉 「インテリゲンチャ」の意味・読み・例文・類語

インテリゲンチャ(〈ロシア〉intelligentsiya)

インテリゲンチア

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精選版 日本国語大辞典 「インテリゲンチャ」の意味・読み・例文・類語

インテリゲンチャ

  1. 〘 名詞 〙 ( [ロシア語] intjelligjencija ) 知識学問教養を持った人々を、一つ階級階層としてとらえたことば。知識階級。知識階層。インテリ
    1. [初出の実例]「インテルゲンチャはその階級的中間性の故に、結局中ぶらりんで」(出典:一九二八・三・一五(1928)〈小林多喜二〉五)

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改訂新版 世界大百科事典 「インテリゲンチャ」の意味・わかりやすい解説

インテリゲンチャ
intelligentsiya

ロシア語で〈知識人〉の意。とくに批判的知識人を指し,左翼思想,左翼運動の影響とともに,日本その他でも使われるようになった。語源はラテン語のintelligens(知力ある)。ポーランドではすでに1844年にinteligencjaという用語が見られ,ロシアでは60年代に小説家ボボルイキンが用いて普及した。たんに教養ある人々ではなく,生の意味を問い理想に献身する知識人を指す。彼らは専制政治と農奴制下のロシアでは体制から疎外され,革命理論・運動の担い手となった。デカブリストラジーシチェフベリンスキーゲルツェンチェルヌイシェフスキー,ドブロリューボフ,ピーサレフ,ラブロフ,ミハイロフスキーらがその代表である。一方,政治的には保守主義,非政治主義あるいは宗教に向かう人々(トルストイ,ドストエフスキーなど)もいた。いずれの場合も批判的・根底的な思考が特徴で,文化創造,啓蒙に重要な役割を果たしたが,観念性を指摘される面もあった。社会的出自は貴族(ツルゲーネフの小説《父と子》によれば〈父の世代〉),雑階級人(〈子の世代〉)に分かれ,19世紀半ば以降,後者の比率が高まるとともにこの用語が普及した。ロシア・インテリゲンチャの発生・存在はピョートル大帝の西欧化政策,フランスやドイツの西欧思想の流入と密接につながり,ロシアとヨーロッパ,ナロード人民)とインテリゲンチャの関係はつねに大きな問題であった。20世紀初めには1905年革命の評価をからめてインテリゲンチャ論が盛んになり,インテリゲンチャを階級の枠内でとらえるマルクス主義者,マルクス主義の立場を徹底させ搾取階級と見るマハエフツィ(ポーランドの社会主義者V.K. マハイスキを指導者とするグループ),階級や身分の枠をこえた倫理的現象と見るネオ・ナロードニキ,創造性を欠くインテリゲンチャを批判し宗教による再生を説く《道標》派等が論争をかわした。ロシア革命後は社会主義建設の一翼を担うものと位置づけられており,19世紀以来のインテリゲンチャとは質的に異なるが,かつてのロシア・インテリゲンチャの伝統はナロードとの乖離(かいり)の問題をも含め,今日でも続いている。
知識人 →ラズノチンツィ
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百科事典マイペディア 「インテリゲンチャ」の意味・わかりやすい解説

インテリゲンチャ

ロシア語で〈知識人〉の意。元来は,とくに19世紀の帝政ロシアで,抑圧された民衆のために活動した知識人たちをいう。日本でも左翼運動の影響から用いられるようになった。

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