プロレタリアート(読み)ぷろれたりあーと

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プロレタリアート」の意味・わかりやすい解説

プロレタリアート
proletariat

階級としての資本家,すなわちブルジョアジーに対立する概念で,資本主義社会において,生産手段をもたず,みずからの労働力を資本家に売ることによって生活する階級としての労働者をさす。奴隷農奴とは異なって生活手段の所有から解き放されているばかりでなく,人格的な自由をもち,自己の労働力を商品として資本家に販売することのできる自由な労働者が多数生み出されたのは,ブルジョア革命と本源的蓄積過程においてであり,産業革命以後,社会は大きくブルジョアジーとプロレタリアートに分離された。彼らを社会階級として初めて認めたのは A.スミスであったが,マルクスは,労働者階級は唯一の価値の創造者であり,歴史変革の主体であると規定した。語源ラテン語の proletetarius (無産者) 。かつては無産者階級,今日では労働者階級と訳されるが,労働者階級が経済学的規定をもつ用語であるのに対して,プロレタリアートはより広義の歴史的,社会的な概念を含む用語として用いられることが多い。プロレタリアを労働者,勤労者,無産者,プロレタリアートを労働者階級,無産者階級と訳して区別することもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「プロレタリアート」の意味・わかりやすい解説

プロレタリアート
ぷろれたりあーと

労働者階級

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