インド神話(読み)インドしんわ

改訂新版 世界大百科事典 「インド神話」の意味・わかりやすい解説

インド神話 (インドしんわ)

インドの思想・文化を理解するためには,インド神話の知識が不可欠である。また近年,比較神話学の分野において,インド神話は重要な位置を占めている。インド神話は,一般にベーダの神話と,叙事詩・プラーナ聖典の神話に大別される。

前1500年から前900年ごろに作られた,最古のベーダ文献である《リグ・ベーダ本集》には,一貫した筋の神話は見いだされないが,事実上の作者である聖仙(リシ,カビ)たちは,当時のインド・アーリヤ人が持っていたなんらかの神話を前提として詩作したと思われる。特に,《リグ・ベーダ》において最高神的地位にあるインドラ(帝釈天)を中心とする神話の存在がうかがわれ,実に全賛歌の約4分の1が彼に捧げられている。インドラは元来,雷霆(らいてい)神の性格が顕著で,ギリシアのゼウスや北欧のトールに比較されるが,《リグ・ベーダ》においては,暴風神マルトMarut神群を従えてアーリヤ人の敵を征服する,理想的なアーリヤ戦士として描かれている。中でも,工巧神トゥバシュトリの造った武器バジュラ(金剛杵)を投じて,水をせき止める悪竜ブリトラVṛtraを殺す彼の武勲は,繰り返したたえられる。このため,彼は〈ブリトラを殺す者(ブリトラハン)〉と呼ばれる。この名は,イランの勝利の神ウルスラグナに対応するから,武勇神インドラの崇拝は,アーリヤ人のインド・イラン共同時代にさかのぼる。ただし,イランにおいては,おそらく前1000年以前のザラスシュトラゾロアスター)の宗教改革の結果,インドラは悪魔の列に落とされた。また,インドラの名は,前14世紀中葉のミタンニ・ヒッタイト条約文に挙げられていることから,小アジアにまで知られた神であることがわかる。インドラは代表的なデーバdevaである。デーバは神であり,それに対するものがアスラasura(阿修羅)である。アスラは《リグ・ベーダ》においては,必ずしも悪い意味で用いられなかったが,しだいに神々に敵対する悪魔を指すようになった。しかるに,イランにおいては,アスラに対応するアフラがゾロアスター教の最高神(アフラ・マズダ)となり,デーバに対応するダエーバが悪魔の地位に落とされた。

 インドラに次いで重要な神はバルナ(水天)である。バルナは典型的なアスラであり,その神性はアベスターの最高神アフラ・マズダに対応するとされる。また,ギリシアの天空の神ウラノスと語源的に関係があるとする説もある。バルナの名も後述のミトラとともにミタンニ・ヒッタイト条約文に挙げられている。バルナは分化以前のインド・イラン人の最高神であったと推測される。バルナは宇宙の秩序と人倫を支配する司法神である。彼は天則リタ(アベスターのアシャに相当)の守護者である。彼は人々の行為を監視し,少しでもリタにそむく者がいたら,その罪人を捕縛し,腹水病にかからせる峻厳な神であるが,その半面,悔い改める者に対しては慈しみ深い。後に,バルナは単なる水の神,海上の神の地位に落ち,仏教にとり入れられて水天となった。

 バルナと不可分の関係にあるミトラは契約の神である。ミトラに対応するゾロアスター教のミスラMithraは軍神,雨神,光明神などの様相をとる。このミスラは中近東方面に遠征したローマ軍兵士の信仰を受け,紀元後初頭のローマ帝国で広く崇拝された。ミタンニ・ヒッタイト条約文に,インドラ,ミトラ,バルナとともにその名を挙げられたナーサティヤすなわちアシュビンAśvin双神は,典型的な双児神である。彼らは常に若く美しく,三輪の車に乗って大空を風のように疾走する。彼らは蜜のしたたる鞭を振るって人々を潤し,寿命を延ばし,身体の欠陥を除く。後に,神々の医師とみなされるようになる。アベスターにおいて,ナーサティヤに対応するナーンハイスヤNānhaithyaは,インドラの場合と同じように,悪魔の列に落とされた。《リグ・ベーダ》には,以上のほかに,天神ディヤウス,大地の女神プリティビー,火神アグニ,酒神ソーマ,太陽神スーリヤ(日天),暁の女神ウシャス,風神バーユ,河川の女神サラスバティー(弁財天),死神ヤマ(閻魔)などに対する賛歌がある。《リグ・ベーダ》にはまた若干の創造神話が見られる。祈禱主神ブラフマナスパティ(ブリハスパティ)とかビシュバカルマン(毘首羯磨)を万物の創造者とする説や,創造神が黄金の胎児(ヒラニヤ・ガルバHiraṇya-garbha)として太初の原水の中にはらまれて出現したとする説がある。また,神々が万有そのものである原人プルシャPuruṣaを犠牲獣として祭祀を実行し,もろもろの世界を形成したという,諸民族の間に見られる巨人解体神話と共通な説もある。《リグ・ベーダ》(10:129)にある〈無に非ず有に非ざるもの〉を説く賛歌において,宇宙創造説は深遠な哲学的思索の色彩を帯びる。

 ベーダの一部門であるブラーフマナ(祭儀書)文献においては,造物主プラジャーパティPrajāpati(〈子孫の主〉の意)が最高の創造神となり,彼による種々の創造神話が説かれた。しかし,しだいに最高原理ブラフマン(梵)の重要性が認められるようになり,ブラフマンによる宇宙創造が説かれるようになった。ブラーフマナ文献中にはまた,祭式の解釈と関連して,かなりまとまった形の神話が散見される。例えば,人祖マヌと大洪水の伝説,天女ウルバシー伝説,山の翼を切ったインドラの話,悪魔の住む三都を破壊するルドラ(シバ)神の話などは,後代のヒンドゥー教の神話,文学に多大な影響を与えた。

ヒンドゥー教の代表的な文献は,二大叙事詩《マハーバーラタ》と《ラーマーヤナ》である。特に前者は,18編約10万詩節よりなる大作であり,バラタ族の内紛・大戦争を主筋とする。しかし,この主筋は全体の5分の1ほどにすぎず,その間におびただしい神話・伝説が挿入されている。一方,7編2万4000詩節よりなる《ラーマーヤナ》は,ラーマ王子の冒険を主筋とする,より一貫した文学作品であるが,やはり主筋の間に多くの重要な神話・伝説を含んでいる。この二大叙事詩は,いずれも後400年ころに,現在の形にまとめられたと推定されているが,その原形が成立したのは,それよりもはるか以前にさかのぼることは確実である。さらに,後代になると幾多のプラーナ聖典が作られた。プラーナ(〈古い〉の意)は百科全書的な文献であるが,そのなかに多数の神話・伝説を含んでいる。二大叙事詩ともろもろのプラーナ聖典の神話は,今日に至るまで広く民衆に愛され,文学・芸術作品の題材とされてきた。これがいわゆるヒンドゥー教の神話である。ヒンドゥー教の主神はブラフマー梵天)とシバ(大自在天)とビシュヌ(毘瑟笯,毘紐)である。ブラフマーはウパニシャッド哲学の最高原理ブラフマン(中性原理)を神格化したもので,宇宙創造神,万物の祖父(ピターマハ)として尊敬されるが,他の2神のように幅広い信仰の対象となることはなかった。シバ神は,《リグ・ベーダ》においてはそれほど重要でなかった暴風神ルドラと同一視され,また,ハラ,シャンカラ,マハーデーバ,マヘーシュバラなどとも呼ばれる。かつて海中から猛毒が現れ,世界を焼き尽くしそうになったとき,シバはそれを飲んだ。そのため,のどは焼け,青頸(ニーラカンタNīlakaṇṭha)と呼ばれるようになる。彼は天上から降下したガンガーガンジス)川を頭頂で支え,またその頭に新月を戴き,三叉の戟(ほこ)を手にする。彼は常にヒマラヤ山中で苦行する。そして,額に第三の目を持ち,そこから発する火焰で愛神カーマを焼き殺したという。彼は牡牛ナンディンを乗物とする。彼はまた舞踊の創始者とされ,ナタラージャ(〈踊り手の王〉の意)と呼ばれる。さらに,世界を破壊するときに,恐ろしい黒い姿をとるので,マハーカーラMahākāla(大黒)と呼ばれる。彼はまたパシュパティ(獣主)とも呼ばれるので,後にパーシュパタ(獣主派)というシバ教の一派が形成された。シバの妃はパールバティーPārvatī(〈山の娘〉の意)である。彼女はヒマラヤの娘とされ,また,ウマー,ガウリー,ドゥルガーなどとも呼ばれ,血なまぐさい狂暴な姿をとるときは,カーリーと呼ばれる。軍神スカンダ(韋駄天)と象面のガネーシャ(聖天)は,シバとパールバティーの息子とされる。一方,ビシュヌは,すでに《リグ・ベーダ》に登場するが,元来,太陽の光照作用を神格化したものとみられる。シバが山岳と関係あるのに対し,ビシュヌは海洋と縁が深い。彼は大蛇シェーシャŚeşaを寝台として,水上で眠る。ブラフマー(梵天)はそのへそに生えた蓮花から生じたという。太古,ビシュヌが音頭をとり,神々とアスラ(阿修羅)たちは,アムリタamṛta(甘露)を得ようとして,大海を攪拌した。その際,海中から次々と珍宝が出現し,ビシュヌの妃となったシュリー・ラクシュミーŚrī-Lakṣmī(吉祥天女)もそのときに海中から現れた。ビシュヌはまた,聖鳥ガルダ(迦楼羅,金翅鳥)を乗物とする。このガルダは,母を奴隷にした蛇族に復讐するため,蛇(竜)を食べるとされる。プラーナ文献において,ビシュヌの化身(アバターラavatāra)神話が整備された。化身の種類と数については種々の説があり,必ずしも一定しないが,特に,猪(バラーハ),人獅子(ヌリシンハ),亀(クールマ),侏儒(バーマナ),魚(マツヤ),ラーマ,パラシュラーマParaśurāma,クリシュナ,ブッダ,カルキKalkiの10種の化身が最も一般的である。ビシュヌは猪となり,水没していた大地をその牙で救い上げ,悪魔ヒラニヤークシャを殺した。人獅子となり,悪魔ヒラニヤカシプを殺した。また,大海の攪拌の際,攪拌棒に用いられたマンダラ山が水没しそうになったとき,亀となってそれを支えた。侏儒となって魔王バリを屈伏させた。魚となって大洪水からサティヤブラタ(マヌ)を救った。英雄ラーマやクリシュナとなって,悪魔たちを成敗した。パラシュラーマとなり邪悪なクシャトリヤ(士族)を地上から抹殺した。ブッダとなり,悪魔たちに邪教を説き迷わせた。末世(カリ・ユガ)に,カルキとなって悪王たちを一掃し,黄金時代(クリタ・ユガ)を再びもたらした。以上がビシュヌの十化身である。以上の偉大な神々に関する神話のほかにも,ヒンドゥー教の諸文献には,海水を飲みほしたアガスティヤ仙,激しい苦行の末にバラモンの位を得たビシュバーミトラ王,天上のガンジスを地上に降ろしたバギーラタ王,南十字星になったトリシャンク王,悪魔の兄弟を誘惑し滅ぼした美貌の天女ティローッタマー,美女に誘惑された一角仙人の物語等,偉大な聖仙,王,天女たちに関する興味深い神話・伝説が無数に存する。
イラン神話
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「インド神話」の意味・わかりやすい解説

インド神話
いんどしんわ

インドの神話はベーダ神話とヒンドゥー教神話とに大別される。

[原 實]

ベーダ神話

ベーダ聖典に現れる神々のなかには、太陽、火、風、雨、雷などの天然現象に淵源(えんげん)するものが少なくない。雷霆神(らいていしん)の様相を有するインドラは、同時に武勇の神として金剛杵(こんごうしょ)を持し、神酒ソーマによって鋭気を養い、風神マルトの群を従えて悪魔ブリトラを退治し、待望の水を人間界にもたらす。祭祀(さいし)の庭を照らす火神アグニは、神々の先達(せんだつ)となり、祭主の客人となって火に捧(ささ)げられた供物を天上界に運搬するものと考えられた。律法神バルナは天地、人倫の理法リタを持し、日月の運行、四季の循環をつかさどり、探偵を放って人間の行動を監視し、索をもって悪人を懲らしめる。この神は契約の神ミトラ、歓待の神格化アリヤマンとともにアーディティヤ三神とされるが、古来水との関連が深い。いっさいをはぐくみ生類を活気づける太陽は、スーリヤ、サビトリ、プーシャン、ビシュヌの名のもとに崇拝される。女神としては、ギリシアのロゴスに比較される言神(げんしん)バーチュ、いっさいを保持し豊穣(ほうじょう)を恵む大地の神格化プリティビー、夜の精ラートリー、森の精アラニヤーニー、川の精サラスバティーなどがある。とくに著名なのは東の空を紅(あけ)に染める暁紅神(ぎょうこうしん)ウシャスで、その描写のなかに古代インド人の可憐(かれん)な乙女の像をみることができる。しかしギリシア神話と比較したとき、これらベーダの神々は宗教的色彩が濃く、また各自独立性が強く、神々相互の親族関係の系譜は明らかでない。

 後世の哲学的思弁に影響したものとして、宇宙の創造神話がある。茫洋(ぼうよう)たる水のなかに黄金の胎児がはらまれ、それから神々が生まれ、太陽と交え、山海が生じたとなすもの、また「有」もなく「無」もなかった太古に、暗黒のなかに安らう唯一の中性的原理からいっさいが開ききったとなすもの、さらに原人プルシャを神に生贄(いけにえ)として捧げ、その身体の各部分から森羅万象および四階級(四姓)が生まれたとなす巨人解体神話がこのなかで数えられる。ノアの箱舟を思わせる洪水伝説、1人生き残った人祖マヌのなした苦行の結果、人類が繁栄したとする伝説も、古くから伝えられる。

[原 實]

ヒンドゥー教神話

ヒンドゥー教の神話にあってもっとも著名な神々は、ブラフマー(梵天(ぼんてん))、ビシュヌ、シバの3神である。三者は三位(さんみ)一体的に「トリムールティtrimūrti(三柱の神)」と呼び習わされ、宇宙の創造、維持、破壊をそれぞれにつかさどるものといわれる。このうちブラフマーは名ばかりで、信者を集めたことがまれであったが、ビシュヌ、シバ両神は多数の教徒を集めてヒンドゥー教の二大宗派を形成し、数多くの神話が伝えられている。ビシュヌ神はもと太陽神であったものが、祭式に関係づけられ、明朗にして正統的な色彩が濃厚であったのに対し、シバ神は山奥にあって畜群の長としての元来の性格を反映してか、祭祀の敵であり、凶暴にして陰惨な影をとどめている。大海の底で神妃(しんぴ)シュリー・ラクシュミー(吉祥天女(きっしょうてんにょ))を抱き、ヘビの王シェーシャを枕(まくら)に安らかに眠っているビシュヌは、しかしいったん事変が起これば神々の請いをいれて悪魔を退治し、正義を守る。この神にはクリシュナ、ラーマなど10の化身伝説が伝えられ、乱世には天から降り、人獣の形をとって地上に現れ、不義を討つ。また正しい秩序を回復して天に帰るといわれ、その点で救世主的な性格がある。この性格が熱烈な唯一神教的信愛の精神を鼓舞した。これに対してシバ神は、妖怪変化(ようかいへんげ)の長として火葬場にさまよい、全身に屍(しかばね)の灰を塗り、象皮(ぞうひ)をまとって大蛇を帯とする。深山に激烈な苦行を営み、ヒマラヤ山の娘ウマー・パールバティーを妃(きさき)とする。軍神スカンダの父神としてのシバ神と、この女神が狂暴放埒(ほうらつ)な性格を濃厚に示す。またダクシャ・プラジャーパティの祭式に招かれざる客として乗り込み、祭祀を破壊し、さらに苦行の障害をなす愛の神を焼き殺す。凶暴な山間民キラータの長として君臨するが、古くから歌舞音曲の守護神となり、少数の例外を除いて文芸作品の多くがこの神に捧げられている。

 このほか、世界の守護神も東西南北にインドラ、バルナ、ヤマ、クベーラとあるが、前二者はベーダの神である。ヤマはもと死者の国の王とされ、明るい側面を有したが、ヒンドゥー教にあっては赤目で肌が黒光りし、黄衣をまとって縄を手にし、人間の体から親指大の霊魂を力まかせに引き抜いて去っていく死神とされる。ただし、単なる死神というよりも悪人を懲らしめる律法的性格が強いことは、「ダルマラージャdharmarāja(法の王)」という別名からうかがい知れる。クベーラは財宝の神で、ヒマラヤのカイラーサ山頂にある美麗なアラカー宮殿に住むといわれるが、もともとは妖怪、夜叉(やしゃ)、羅刹(らせつ)(悪鬼)の長であり、むしろ明朗な性格は希薄である。

 これらの神々はその昔、乳海を攪拌(かくはん)して不老不死の妙薬アムリタ(甘露)を得、これを飲んでつねに25歳の若さを保ったといわれる。体に汗をかくことのない彼らは、その衣に塵(ちり)を寄せ付けず、また影を伴わない。さらに足は地につかず、まばたきもしないなどといわれて、可死の人間とは区別される特徴を有しているが、そのなかのいくつかは仏典に入り、「天人の五衰」のなかに言及されている。

[原 實]

『上村勝彦著『インド神話』(1981・東京書籍)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「インド神話」の意味・わかりやすい解説

インド神話
インドしんわ
Indian mythology

インド神話は一般にベーダ神話とヒンドゥー教神話に大別されるが,両者は互いに補い合う性質のものである。ベーダの神々としては,インドラ (帝釈天) ,スーリヤ (太陽神) ,アグニ (火神) ,ソーマ (酒神) ,バルナ (律法神,水天) ,ミトラ (契約の神) ,サラスバティー (河川の女神,弁財天) などが知られている。なかでもインドラ神に関する神話は中心的な地位を占めている。ヒンドゥー教の神話は二大叙事詩,プラーナ聖典などで説かれている。ヒンドゥー教神話にはベーダの神々のほかにも多くの神が登場するが,なかでも,ブラフマー (梵天) ,ビシュヌ,シバが三大神とみなされ,特にビシュヌ神とシバ神は圧倒的な信者数を獲得し,ヒンドゥー教の二大宗派を形成するにいたった。ビシュヌの妃シュリー・ラクシュミー (吉祥天) ,シバの妃パールバティー (ガウリー) もその夫と同様,広く民衆の信仰を集めた。インド神話の神々としては,そのほかにも,愛の神カーマ,富の神クベーラ (毘沙門天) ,シバの息子スカンダ (韋駄天) ,シバの眷族のガネーシャ (聖天) ,死者の王ヤマ (閻魔) などが有名である。

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