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ウクライナ語 ウクライナごUkrainian language

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウクライナ語
ウクライナご
Ukrainian language

ロシア語ルテニア語とも呼ばれ,インドヨーロッパ語族のスラブ語派に属する言語。ロシア語,ベラルーシ語とともに東スラブ語群をなすが,ロシア語とは,音韻,文法,語彙ともかなり異なる。ウクライナのほか,ポーランドガリチア西部,スロバキア東部でも話されていて,話し手は全部で約 5000万人。 12世紀の文献にはすでにロシア語と異なるウクライナ語的な特色が現れ,13世紀のキエフ公国の滅亡以後一層この特色が増大すると同時に,ポーランドの支配によりポーランド語の単語が多く流入した。 18世紀末以来,近代ウクライナ文語の文学が興り,19世紀末にはロシアでの使用を禁止されたものの,現在はウクライナの国語として,文学,学術に広く使用されている。

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百科事典マイペディアの解説

ウクライナ語【ウクライナご】

インド・ヨーロッパ語族の東スラブ語(スラブ語派)に属する言語。ロシア語ベラルーシ語と共通の起源に発し,13世紀以後に独立発展した。ロシア語にきわめて近いが,ポーランド語からの借用が著しい。
→関連項目ウクライナ[人]

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世界大百科事典 第2版の解説

ウクライナご【ウクライナ語 Ukrainian】

インド・ヨーロッパ語族スラブ語派東スラブ諸語に属し,ロシア語およびベラルーシ語と系統上最も近い関係にある。ウクライナを中心とする旧ソ連領内,ポーランドやスロバキアなどの東欧諸国およびアメリカカナダなどに主として分布するウクライナ語人口は4400万を超え(1979),スラブ語中でロシア語に次ぐ勢力を有する。東スラブ人は9世紀末にキエフを中心とする統一国家を形成し,10世紀末にキリスト教(正教)を受容してから言語文化の統一を進め,共通の文語〈古期ロシア語〉による豊富な文献を遺した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウクライナ語
うくらいなご
Ukrainian

ウクライナの言語。ウクライナ国内に約400万の言語人口をもつ。隣接のロシア語、白ロシア語とともにスラブ語派の東スラブ語群を形成する。13世紀中葉までは共通東スラブ語的性格を有していたキエフ・ロシアの文章語である古代ロシア語の伝統を継承しながらも、ポーランド語の強い影響を受け、ウクライナ諸方言の口語要素も吸収しながら、17世紀から19世紀にかけて漸次独自の文語を発達させた。19世紀の詩人コトリャレーフスキー、シェフチェンコらの作品は現代ウクライナ標準文語の基礎の形成に貢献した。主要な言語的特徴は、(1)前舌母音のiと、より後舌的なиとを区別する、(2)古代ロシア語のがiとなり(дто‐лiто「夏」)、ыとиが一つの母音иとなる(риба「魚」、сила「力」)、(3)古代ロシア語の子音の直前のлおよび動詞過去形のлがв([w])になる(вовк「狼(おおかみ)」、ходив「行ってきた」)、などである。
 ロシア語とのおもな相違は、(1)名詞に呼格があること(Петре「ペトロよ」)、(2)男性名詞に単数与格語尾‐овi, ‐евiをもつものがある(братовi「兄に」)、(3)動詞現在三人称に語尾‐тьがないこと(знаэ「彼は知る」)などである。[栗原成郎]

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